2024-03

2011・9・30(金)バイエルン州立管弦楽団特別演奏会 ブルックナー・プログラム

   東京文化会館大ホール  7時

 これは都民劇場音楽サークルの公演。ブルックナーの「交響曲第9番」と「テ・デウム」を組み合わせるという、すこぶる魅力的なプログラムだ。
 演奏はケント・ナガノ指揮するバイエルン州立管弦楽団と、同歌劇場合唱団、アンナ・ヴィロフランスキー(ソプラノ)、オッカ・フォン・デア・ダメラウ(メゾ・ソプラノ)、ロバート・ディーン・スミス(テノール)、スティーヴン・ヒュームズ(バス)という顔ぶれ。

 2曲は休憩無しで演奏されたが、合唱団も声楽ソリストも冒頭からステージ後方に並ぶという形。交響曲は3つの楽章とはいえ65分ほどかかるし、その間身動きせずに待っているのは――ベートーヴェンの「第9」よりも長いわけだから――さぞやしんどいだろう。

 ケント・ナガノは、交響曲の第1楽章を極めて遅いテンポで進めたが、各主題の有機的な結合に些か隙間が生じているように感じられてならなかったのは、そのテンポを保ち切れないオーケストラのせいもあるのではないか。
 畳み込んで行った第2楽章、寄せては返す大波のような起伏の設計が比較的上手く行っていた第3楽章では、その不満もかなり改善されてはいたが、――しかしこのオーケストラ、本来はこんなにガサガサした散漫な音ではないはずなのに、と、改めて今回の楽員の構成についての問題が頭の中をよぎる。

 「テ・デウム」での合唱は、今日はあまり人数も多くなく、比較的均衡を保った音色で量感のある響きが愉しめた。演奏としては、この曲のほうがまとまっていたように思う。

コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

東条先生、こんばんは。この日は最前列の席だったので全体のバランスなどについてはよくわかりませんでしたが、オーケストラの音がガサガサしていた、という点についてコメントさせていただきます。私も演奏が始まった直後に、オーケストラの音がザラついていると感じましたが、このザラつき感はドイツのオペラのオーケストラに共通の響きのような気がして妙に納得していました。2009年にファビオ・ルイジと来日したドレスデンのオペラのオーケストラも同じ東京文化会館で聴いたのですが(このときも都民劇場。もっと条件の良い席でした)、このときにも同じ感覚を持った記憶があります。もちろん、東条先生のガサガサした感じ、とわたしのザラついている感じが同じなのか違うのかは確かめようがありませんが。技術面では、私の席からは東条先生が感じられた不安はありませんでした。むしろ、指揮者とオーケストラの会話がよく見てとれて非常に興味深かったです。
ちなみに、29日のローエングリンも観ましたが、ここのところのオペラのピットに入ったオーケストラの中ではトップクラスの出来だと感じました。もちろん日本での話ですが、昨年秋に行ったウィーン(WSO)やミラノのオーケストラと比べてもそれ以下ということは決してないと思います。9月のボローニャのオーケストラは新国立劇場のピットに入るオーケストラだったし。
29日はコーラスの出来もそれほど悪くはなかったと思います。第一幕、伝令が騎士を呼び出して、群集がSeht!seht!と歌いだすシーンなんか、ケント・ナガノのオーケストラをコントロールする力と相まって、とても美しかったです。代役のヨハン・ボーダも強い高音とたっぷりとした声量でなかなか聴き応えがありました。確かにスタイルはパパロッティ風で今の時代には合わないかもしれませんが、(そういう意味じゃエルザも?)ああいう体型じゃないとああいう声は出ないのかなあ、と妙に納得した次第です。
それにしても29日は空席の目立つ公演でした。今後、海外からの引越し公演はいろいろな意味で難しくなりそうですね。(というより、今は玉石混交で多すぎます。少し淘汰されたほうが日本の音楽界のためにはよいと思いますがいかがですか?)
新国立劇場、びわ湖ホールなどに今以上に頑張ってもらいたいものです。

すみません。ふたつ前の投稿、第2段落の最後のほう、
「9月のボローニャのオーケストラは新国立劇場のピットに入るオーケストラ-以下-だったし。」
と書くつもりでした。誤解を招くので訂正させてください。
失礼しました。

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

https://concertdiary.blog.fc2.com/tb.php/1200-8dff3a93
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

«  | HOME |  »

























Since Sep.13.2007
今日までの訪問者数

ブログ内検索

最近の記事

Category

プロフィール

リンク

News   

・雑誌「モーストリー・クラシック」に「東条碩夫の音楽巡礼記」
連載中