2024-03

2012・3・22(木)ピーター・ブルックの「魔笛」

   さいたま芸術劇場大ホール  7時30分

 フランスなどで世評の高い「ピーター・ブルックの魔笛」。

 これを、「ピーター・ブルックが演出したモーツァルトのオペラ《魔笛》」だと思ったら、それはとんでもない見当違いになるだろう。モーツァルトの「魔笛」の音楽はたしかに使われており、基本ストーリーもそれに共通しているが、それらはあくまでも素材としてであって、内容はほとんど別ものである。

 登場するのは、タミーノ、パパゲーノ、パミーナ、パパゲーナ、ザラストロ、夜の女王、モノスタトス、それに「俳優」と称される2人の男。
 ドイツ語の歌に、フランス語の台詞が入る。

 オーケストラはなく、舞台上手に置かれたピアノ1台のみ。
 このピアノは、ほとんど終始「爪弾き」同様の演奏で、常に静かに歌に寄り添う。「夜の女王のアリア」や「タミーノのアリア」などはちゃんと歌われるが、ピアノの演奏には「旋律」も「和声」も、劇的な起伏も緊張も、ほとんど無いので、音楽としてはむしろ単調だ。
 したがってこれは、モーツァルトのオペラ「魔笛」ではなく、そのエッセンスでもなく、単にその音楽を使った全く別種の芝居――とでもいうものだろう。

 舞台には、長い割り箸みたいな棒が無数に林立、それらは登場人物により様々に移動させられて、牢獄となり、門となり、壁にもなる。
 登場人物の動きには美しさがあり、舞台には独特の個性が感じられるが、しかしこの構成では、上演時間90分(休憩なし)さえ少々長く感じさせる。

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