2024-03

2012・5・2(水)東京フィルハーモニー交響楽団創立100周年特別演奏会

   サントリーホール  4時

 1911年(明治44年)に誕生した名古屋の「いとう呉服店(現大丸松坂屋)少年音楽隊」がルーツとなる東京フィル――本来は昨年が創立100周年に当っていたが、予定していた大規模な記念演奏会が大震災の影響で中止となったため、内容を簡略化した形で今年開催されたもの。
 桂冠名誉指揮者チョン・ミョンフンの指揮で、ドヴォルジャークの「新世界交響曲」とラヴェルの「ボレロ」がプログラムに組まれた。

 2曲ともチョン好みの超大編成による演奏だったが、今日は一種の祭典だから、どうこう言わずに、気軽に愉しむに如くはない。
 「新世界」は18型(但しコントラバスは12本)の木管倍加編成で、ごくごくストレートな手堅い演奏。この超大編成の弦の威力が最大限に発揮されたのは第4楽章である。

 また「ボレロ」は、当初から「150人編成の」と銘打たれており、事務局によれば第1ヴァイオリンが21本とかに増やされているという話だった(各楽器の数をかぞえようかと思ったが、目がチラチラするので止めた)。
 P席にもバンダのような形で金管・木管・小太鼓を配置し、曲の後半に参加させるという方法が採られた。とにかく最後の数小節では、物凄い大音量になったのは事実である。

 ただし、この大規模な「バンダ」が参加すると、明らかに管楽器群全体の音色が濁り、オーケストラのバランスと音色も一変して、何ともカオス的な音になってしまったのも事実なのであった。
 はからずもこれは、ラヴェルの管弦楽法がもともと如何に完璧に出来ているか――つまり彼の総譜では、すべての楽器はまさに適正な数で書かれているのだということを再認識出来る絶好の機会となったのである。
 が、これも、あれこれ言うのは野暮であろう。

 そのあとは、チョンの祝賀スピーチと、聴衆全員の「Happy Birthday、TPO!」の声を受け、「ウィリアム・テル」序曲の「スイス軍隊の行進」が威勢よく愉しく演奏(ここではハープなど、もともとスコアにない楽器まで演奏に参加していた!)される。最後の十数小節ではオケ全員が立ち上がるという「のだめ」さながらの演出。

 終演後は小ホールとホワイエに招待客を集めて記念パーティ。東京フィル楽員たちの隠し芸大会が秀逸。
 しかし、さらに秀逸なのは、ここで2111年の東京フィルの演奏会への招待状が配布されたことだろう。ロマンと夢とシャレがあって好い。
 

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