2024-03

2012・5・5(土)ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン(8)
ヤーン=エイク・トゥルヴェ指揮ヴォックス・クラマンティス+勅使河原三郎

   東京国際フォーラム ホールC(ドストエフスキー) 8時

 昨日と同一プログラムだが、今日は勅使川原三郎、佐東利穂子らのダンスが加わっているのが呼びもの。
 ダンサーは勅使河原を含め計6人。「カノン・ポカヤネン」(抜粋)の曲が進むにつれ数を増やし、痛悔の祈りとともに動きの激しさを増して行くあたりは圧巻であった。

 今日は会場が大きいので、1階後方からは合唱の響きが遠く聞こえ、あの清澄で深々としたハーモニーの美しさも昨日ほど伝わって来ないというもどかしさがある。次第に耳が慣れて来れば、それなりに感動はできるけれど。

 最後の「カノンの後の祈り」で、他のパートがフレーズとフレーズの合間に長い静寂を置いている時にも、ソプラノの高い最弱音だけがエコーのように切れ目なく響き続ける個所がいくつかある。あたかも、この世ならざる世界からの音を聴く思いだ。歌手たちの巧さ!
 そして、昨日もそうだったが、最終の「アーメン」の、壮大な静寂ともいうべきハーモニーの響きの美しさ。 
 私はキリスト教徒ではないが、純粋な音楽としてのその力には魅了されずにはいられない。

 8時の開演は、何故か15分近く遅れた。そのため、9時から「ホールA」のファイナル・コンサートに行きたいお客さんだろうか、演奏の最中から席を立って急ぎ足で出口に向かう人が続出。その出口が後方1個所に限られているため、通路をウロウロし、係員に慌しい囁き声で指示されるというケースが多く、ただでさえピアニシモの多いこの合唱と、まさにクライマックスに向かわんとするダンスへの集中力がかき乱されること夥しい。

 だが、もちろん大多数の聴衆は最後まで残り、カーテンコールを4回も繰り返し、ついにスタンディング・オヴェーションにまで至った。合唱団には、昨日の埋め合わせを果たしたということになるだろう。熱烈な拍手を送っている聴衆に、圧倒的に若い人たちが多いのはうれしい。ただ拍手は、どうも合唱団よりも、勅使川原三郎たちに対して強かったような・・・・。

 終演は9時過ぎ。ガラス棟ロビーで同業者たちと立ち話をしているうちに、時間はいつの間にか10時をまわる。
 この時間に行なわれているのは、もう「ホールA」のベレゾフスキーやウラル・フィルによるファイナル・コンサートのみである。コンコースにはお客さんもほとんどいなくなった。目に入るのは、あちこちで片づけをしているスタッフの姿だけ。祭りの終りは、いつも寂しい。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

https://concertdiary.blog.fc2.com/tb.php/1379-e2b03d00
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

«  | HOME |  »

























Since Sep.13.2007
今日までの訪問者数

ブログ内検索

最近の記事

Category

プロフィール

リンク

News   

・雑誌「モーストリー・クラシック」に「東条碩夫の音楽巡礼記」
連載中