2024-03

2012・5・19(土)アレクサンドル・ラザレフ指揮日本フィルハーモニー交響楽団
ラフマニノフ「協奏曲3番」とチャイコフスキー「ポーランド」

    サントリーホール  2時

 日本フィルが目覚しい上昇線を辿っていることは、これまでにも繁く述べた通り。
 首席指揮者アレクサンドル・ラザレフの厳しい指導の成果は、就任以来4シーズン目を迎えている今、極めて良い形で花開いているように思われる。

 今日は前半に上原彩子をソリストに迎えてのラフマニノフの「ピアノ協奏曲第3番」、後半にチャイコフスキーの第3交響曲「ポーランド」というプログラムだったが、いずれも激烈なエネルギーの裡に引き締まった構築を示した快演だった。
 オーケストラの技術的な水準とか、ニュアンス豊富な表情とかいう面では、必ずしも完璧とは言い難いけれども、楽員すべてにある種の燃えたぎる熱情といったものが感じられる――という点こそ、何より好ましいものなのである。

 ラフマニノフでは、コンチェルトにしては珍しいほど、オーケストラが仁王の如く強靭そのものの鳴りっぷり。さしもの上原彩子のソロさえ霞みかけて聞こえたが、これは此方の聴いた席(RC上方)の位置のせいかもしれぬ。ただ今日は、彼女にしては少し力んでいたのか、珍しく少々生硬な演奏に聞こえたのだが如何に。
 第3楽章大詰めでのラザレフの煽りはなかなか壮烈だったが、日本フィルが実に勢いよく、しかも音楽の形を些かも崩さず、完璧に決めて見せたのは立派であった。この曲は最後がこのように鮮やかに決まると、聴衆もワッと沸くという具合に相場がきまっている。

 「ポーランド」では、両端楽章が猛烈な演奏だったが、最強音が硬質で、あまり美しい音とは言えないために、もう少し余裕のようなものが欲しいところ。その点では、弱音が妖精のように飛び交う第4楽章(スケルツォ)に、ラザレフらしい色彩感があふれていた。

 第5楽章大詰めの「プレスト」は、6年前に読響を指揮した演奏と同様、猛然たる加速のプレスティシモと化す。他の指揮者の2倍か3倍のテンポといえようか。「第4交響曲」に通じる解釈でもある。最後のフォルテ3つのフェルマータを振り終りつつ、ラザレフはいつものように猛烈な勢いで客席に半身を振り向け、大拍手とともに終演。

 今日はそのまま東京駅に向かい、新幹線で高崎へ、群響の定期を聴きに行く。

コメント

ポーランド

ポーランドは全体的にちょっとテンポが早すぎたかなという印象でした。日フィルは良いですね。

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