2024-03

2012・5・24(木)コンポージアム2012 細川俊夫の音楽

   東京オペラシティコンサートホール  7時

 宮田まゆみの笙による「光に満ちた息のように」(02年初演曲)で幕を開けた細川俊夫の作品集コンサートは、準・メルクル指揮NHK交響楽団による「夢を織る」(10年)、再び宮田まゆみのソロによる「さくら~オットー・トーメック博士の80歳の誕生日に」(08年)と続き、最後はまたN響の「星のない夜~四季へのレクイエム」(10年)で閉じられた。

 この最後の曲は50分ほどの長さの、1945年のドレスデン大空襲とヒロシマの悲劇が題材として織り込まれた大規模な作品で、半田美和子(S)、藤村実穂子(Ms)、東京音楽大学合唱団、2人の語り手(名はクレジットされていない)が参加している。オーケストラ作品2曲は、いずれも日本初演とのこと。

 細川さんの音楽――特にオーケストラ曲は私の好きなタイプのものだから、今回も楽しみにしていた。
 最後の「星のない夜」は、細川さんの作品としては珍しくカオス的な咆哮もある音楽で、そこに乗せて語られる「ドレスデン空襲体験者の回想」が怖ろしく生々しい効果を発揮しているのには慄然とさせられたが、ただ、楽曲全体としては、――力作には違いないのだが――緊密な構成には今一歩、という印象もなくはない。

 その点では私は、「夢を織る」での、彼らしい静謐な曲想でまとめられた十数分の作品の方に魅力を感じる。この曲でも、作曲コンセプトは「月夜の蓮」に共通したものがあり、また風の音のような響きで遠く溶解して行く手法は、以前の「循環する海」など「海」シリーズに共通したものがある。

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