2024-04

2007・3・14(水)ドレスデン・リヒャルト・シュトラウス・ターゲ
 「平和の日」

     ザクセン・ドレスデン州立歌劇場  8時

 前日ドレスデンに入る。もともとエコノミー・チケットだったが、アップグレードでビジネス席に変えて貰えたのが何より有難い。今年からペットボトルの持ち込みがやたらうるさくなった。ヒルトン・ホテルに投宿。
 以前には瓦礫の山だったあのフラウエン教会が、ついに立派に再建されている。感動的な光景だ。外観は思いのほかくすんだ色になっているのと対照的に、内部が金ピカになっているのに驚く。 3階、4階の席まであるのも凄い。観光客がやたら多い。

 今回のドレスデン滞在は、ザクセン・ドレスデン州立歌劇場におけるR・シュトラウス・ターゲ、オペラ10連発のうち、2日目から6日目までを観るためのもの。
 今日は「平和の日」。短いオペラなので、8時開演。
 ペーター・コンヴィチュニーの演出としてはかなりストレートなものだ。1995年のプレミエというから、あのシノーポリも指揮した(CDにもなっている)プロダクションである。

 長い戦争が終結した大詰近くの場面では、舞台後方にそびえたっていた「壁」が取り払われる。90年代前半の発想による演出で、「季節モノ」は時代が変わると旧く見えるというけれど、致し方ない。そうすると、司令官が錦の御旗のように振りかざしていた「皇帝の手紙」は、ウルブリヒトかモスクワの指令書ということになるわけか。
 壁が無くなると、そこに出現するのは一面の十字架の墓。そこに転がっていた「死体」が一斉に起き上がって合唱に参加するわけだが、死者が蘇るなどという野暮なことをコンヴィチュニーがやるわけはないから、これは死者の子供たちということになるのかもしれない。

 ハンス・ツィマーの指揮は、やはり凡庸の部類に属するだろう。最後の合唱とオーケストラの空前の大咆哮は、よほど巧い指揮者の手によらないと、カオスに陥ってしまう。しかしシュターツカペレ・ドレスデンは、常に全く硬くならず、惚れぼれするほどいい音を響かせる。すばらしいオーケストラである。

 司令官役のハルトムート・ヴェルカーが出られず、アルベルト・ドーメンが代役を勤めたまではよかったが、いくらDGGのCDでこの役を歌っていた彼でも、突然では無理らしく、舞台下手袖で譜面を見ながら歌う仕儀となる。司令官役は他の歌手だか役者だかが演技だけ行なったが、この人が冴えず目立たず、従って舞台はあまり引き締まらないものになった。
 マリア役のエヴァ・ヨハンソンと、市長役のランス・リアンが凄い馬力を出した。特に前者は、最後の大音響のカオスの中でも堂々と声を浮き上がらせていた。

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