2024-03

2012・10・27(土)ドミンゴ・インドヤン指揮新日本フィルハーモニー交響楽団

    すみだトリフォニーホール  2時

 早稲田大学オープンカレッジのオペラ講座で「ワーグナー作品における演出の変遷」について講義したあと、急ぎ駆けつけた先は、新日本フィルの定期。
 ヴォルフ=ディーター・ハウシルトが指揮するを本当に楽しみにいたのだが、残念ながら急病とかで来日中止となってしまった。
 代役として招聘されたのは、ベネズエラ出身の若手ドミンゴ・インドヤンという指揮者だ。ここ3~4年の間に急激に頭角を現わして来た人とのことで、私はこういうライジング・スター指揮者を聴くのが宝探しのように思えて興味津々だから、どんなものかと飛んで行った次第である。

 プログラムは、当初予定されていた、ワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」の「前奏曲と愛の死」と、ベートーヴェンの「英雄交響曲」とがそのまま変更なく引き継がれていた。
 今日が2日目のコンサートとなれば、すでに演奏は完成されていると見ていいだろう。その上での率直な印象だが、――「トリスタン」は、要するに未だ彼の手の内に入っていない作品ではないのか? 「前奏曲」冒頭などは新日本フィルの引き締まった音に、これはもしや行けるか!と一瞬思ったのだが、そのあとは何か茫洋とした演奏のまま、最後まで進んでしまった。

 「英雄」は、それに比べれば、彼にとってある程度慣れた作品だったであろう。が、出だしにはある程度の勢いはあったものの、全曲としてはこれも色合いの変化に乏しく、全体に単調な音楽づくりのまま留まった、という感を免れぬ。
 考えようによっては、このくらいの演奏は、今日のように豊嶋泰嗣がコンサートマスターを務めた新日本フィルなら、指揮者なしでも簡単にやってのけられるのでは?

 いずれにせよ、若い指揮者なら、もっと傍若無人なほどに大胆で勢いのいい音楽が、欲しい。もしかしたらこのドミンゴ・インドヤンという若者は、近代・現代音楽を振ったら、もっと大化けする指揮者なのかもしれないが、今日の指揮を聞いた程度では、即断は控えておいた方がよさそうだ。

コメント

意味のよくわからない代役選定でした。
この若者も海外から呼んでいるのだから、就労VISA取得のことも考えると、それなりの時間の余裕があったと思われます。

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