2024-02

2013・12・17(火)ラファウ・ブレハッチ ピアノ・リサイタル

   彩の国さいたま芸術劇場 音楽ホール  7時

 ペライアが最高に乗って弾いたというこの音響のいいホール、ここでピアノが聴きたくなって、久しぶりに訪れる。
 世田谷の拙宅との間を、首都高などを利用して渋滞なしに走れば、door to doorで1時間強。電車利用よりは少し早い。だが今日のように環状線が渋滞していると、2時間近くを要することになるため、行くのが億劫になってしまう。
 ではあっても、このホールは、ピアノにはちょうどいい大きさの、響きのいいホールだ。

 人気のブレハッチ、2003年の浜松国際コンクール優勝後、2005年のショパン国際コンクールで圧倒的な強みを示し優勝した、ポーランド生まれの、28歳の若者だ。今日のプログラムは、前半がモーツァルトとベートーヴェン、後半がショパン。

 冒頭のモーツァルトの「ソナタ ニ長調K311(284c)」は極めて端整な表情で演奏され、続くベートーヴェンの「ソナタ第7番ニ長調」は一転して力感の加わったダイナミックな表情で弾かれる。
 それ自体は特に不思議はないけれども、なぜかその弾き方が、妙に力を入れ過ぎたように荒っぽく、それゆえ感情の深い所から沸き起こって来るような自然さに不足するという傾向を感じさせてしまうのである。彼ほどの人であれば、演奏の対象がたとえウィーン古典派の作品であっても、そのあたりは自然にこなせるのではないかと思われるのだが・・・・。

 それに対し後半のショパンは、これこそまさに自家薬籠中の物といった感だ。
 プログラムは「ノクターン変イ長調作品32-2」、「ポロネーズ イ長調作品40-1《軍隊》」と「同ハ短調作品40-2」、「作品63の3つのマズルカ」、「スケルツォ第3番嬰ハ短調」という配列だが、最初の「ノクターン」での、厚みのある和音の美しさと、恰も大気の中を浮遊するような感覚に誘われる軽やかな音色を聴いただけで、この人のショパンはやはり図抜けているなと感心してしまう。
 特に「スケルツォ第3番」では、あの下降する細かい音型が、まるで水の一粒一粒がきらきらと目映く光りながら泉に流れ落ちて行くような趣を示し、このピアニストの卓越した音色感覚の冴えを感じさせたのであった。

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