2024-03

2008・7・14(月)ゲルト・アルブレヒト、久しぶり読売日響に客演

   サントリーホール

 一度帰京。
 ゲルト・アルブレヒトの姿を見ると、何か懐かしい。都合で、プログラムの前半だけ聴く。前半は、このコンビがかつて日本初演した、エドガー・ヴァレーズの「アメリカ」。7年ぶりの再演である。

 ステージをフルに埋め尽くした超大編成のオケが咆哮する。それでも音が少しも濁らず、汚くならないところが、読売日響のいいところだ。舞台の奥から鋭く響いてくるサイレンの音が、久しぶりにヴァレーズを聴いた、という感覚を呼び起こす。このサイレン、今日は実に立ち上がりが良く、音も良く、しかも強烈だった。演奏者は殊勲賞ものだろう。

 たかがサイレン、などと言ってはいけない。この手回しサイレンの演奏が下手だったり、音が貧弱だったりすると、特にヴァレーズの音楽の場合、目も当てられぬ結果になるのである。
 随分昔になるが、ストラスブール・パーカッション・アンサンブルが来日した時、東京文化会館での演奏会を、放送のためにライヴ収録したことがある。
 ところが、「イオニゼーション」のリハーサルの時にサイレンの機械が壊れてしまい、実になさけない音しか出なくなった。修理の部品もないので、しかたなくそのままエイヤと本番に突入してしまった。ヘナヘナの音に、演奏者もわれわれも身の縮む思いで、演奏終了後にはお互い顔を見合わせて苦笑するばかり。
 しかし、である。後日、どこかの新聞だか雑誌だかの批評には、「サイレンの音は悲劇的なニュアンスを感じさせ、現代の苦悩を象徴するかのようであった」と書かれていたのでありました。
 ナニ、批評・評論なんてのは、だいたい、そんなものです。

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