2024-03

2008・8・16(土)旅行日記第2日 エディンバラ国際音楽祭
ゲルギエフ指揮ロンドン響のプロコフィエフ・チクルス第2夜

  エディンバラ、アッシャー・ホール

 午前10時より午後1時までゲネプロを聴く。
 空っぽのため、このホールの響きの良さが遺憾なく発揮される。細部も豊麗な残響の中に包み込まれるような、たっぷりとした美しさだ。昔、札響をここで聴いた時も――残念ながら客の入りが悪かったため――、こういう音だった。
 休憩の合間を縫って、このオーケストラの Vice Chairman of the Board of Directors なるマシュー・ギブソン(コントラバス奏者)の話を聞く。リハーサル終了後、1時10分から2時少し過ぎまでゲルギエフに久しぶりのインタビュー。彼、昔は、どんなに忙しい時でも愛想が良く、相手を逸らさない人だったが、今は常に何かに追いまくられ、苛々しているような感がある。
 なお、このインタビューは、「音楽の友」9月18日発売号と、公演プログラムに掲載予定。

 本番は今日も夜8時から。ホール内は寒く、足が冷える。満席なので、ゲネプロとは大違いのドライなアコースティックになり、作品の性格さえ若干異なって聞こえる。上階席で聴けば少し印象も変るかもしれないのだが・・・・。
 最初は「交響曲第4番」。ゲルギエフは、この曲の場合には初稿版と改訂版とでは全く別の曲に等しい、と言っており、日本でも――先年ロンドンで行なったチクルスと同様に――両者を演奏することになっているが、この音楽祭では日程の都合で「初稿版」のみだ。

 2曲目の「チェロと管弦楽のための協奏交響曲」は、長大で魁偉な作品である。これを弾いたソリスト、タチヤーナ・ワシリエーワは楚々たる少女的雰囲気と華奢な体躯の人だが、音楽は驚異的にエネルギッシュで、すばらしい。
 最後は「第5交響曲」。かつてゲルギエフは日本でロッテルダム・フィルを指揮してこの曲を聴かせたことがあるが、その時と同じように豪快激烈な演奏になった。このホールでは響きがドライだから野性味が目立つけれど、響きのいいサントリーホールで聴けば、はるかに多彩な音色が楽しめるだろう。ともあれこの曲、手練手管を心得た革命児ともいうべき性格を持っていて、客を沸かせるツボを心得ている。プロコフィエフの交響曲の中ではやはり最もよく出来たものという感を強くする。

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