2024-03

2008・8・30(土)サイトウ・キネン・フェスティバル 下野竜也指揮「わが祖国」

    長野県松本文化会館

 打ち続く豪雨のため、「スーパーあずさ」もまた運休か乱れを起こしはしないかとハラハラしていたが、幸いにも今日はそれほどの雨にも合わず、順調に松本着。何事もなく動いて、着いてくれれば、それだけでありがたい。雨上がりの信州、そう涼しくはないが、やはり空気が違う。

 恒例のサイトウ・キネン・フェスティバル、今がたけなわだ(9月9日まで)。
 今日は「オーケストラ・コンサートA」。サイトウ・キネン・オーケストラは客演指揮者として若手の下野竜也を迎え、スメタナの「わが祖国」全6曲を休憩なしに演奏した。

 総監督の小澤征爾が指揮する時にもその傾向なしとしないが、特に若い客演指揮者が振った時にはこのオーケストラ、なおさら粗さが目立つ。
 今日の演奏でも、速いテンポで煽っていく個所では勢いとパワーで盛り上がるけれども、ゆっくりと歌う個所や、とりわけ木管群が主題などを精妙に受け渡していく必要のある個所では、ちょっと呆気に取られるくらいニュアンスに乏しく、しかもバランスの悪い演奏が聞かれた。
 合うとか合わないとか、上手いとか下手とかいう次元の問題ではない。要するに「臨時編成の名手オケ」の欠点が出てしまうのである。
 お客の一人が「星野ジャパン」みたいなオケだと笑っていたのを小耳に挟んだが、うまいことを言うものだ。

 事実、前半、特に「ヴィシェフラド」と「ヴルタヴァ(モルダウ)」など、この指揮者とオケはもしや相性が悪いのではないかとやきもきさせられるような演奏であった。調子を取り戻したのは、荒々しい曲想の「シャールカ」以降だが、それでも「ボヘミアの森と草原から」では、スメタナ得意の転調の妙味が生きぬ。ただし最後の2曲は、骨太なエネルギーで驀進し、熱烈な盛り上がりで決めた。

 下野竜也は、11月にもこの全曲を読売日響と演奏するが、その時の方がニュアンスの豊かな音楽をつくれるのではなかろうか。

コメント

昨年の広上淳一指揮では、このオケのベストフォームともいうべき演奏を聴かせてくれました。詳細は省きますが、「どこかイスラエルフィルみたいだ」とはマエストロの弁です。さて今年は期待の若手、下野竜也。私はチケット発売日に良席を取って楽しみにしていたのですが、事情で松本へ行きを断念。ここは読響との同曲を待ちたいと思います。

因みに広上が振ったとき、サイトウキネンオケの中核メンバーは、若い頃の広上がさまざまな場で教えを受けた師匠筋。さぞかしやり難い面もあったことでしょう。今回は広上淳一を師と仰ぐ下野竜也ですから、オケの主要メンバーにとっては孫弟子格?下野にとっては得難い、良い勉強になったことでしょう。小澤の粋な計らいと思います。

私も聴きにいきましたので感想を・・・。
東条先生とは逆で、前半の2曲の方が出来が良く、後半の方が荒削りの印象でした。
今年のフェスティバル全体ですが、オケA、オケB、オペラの出演者と公演スケジュールを見ると例年よりかなりタイトのような感じです。特にオケAとオペラの出演者でだぶっている方が多く、日程的もかぶっています。また下野さんは、直前に飯田のアフィニスにも出演されており、今年のAプログラム、十分なリハーサルの時間がとれていたのか、疑問に感じました。

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