2024-03

2017・11・22(水)トゥガン・ソヒエフ指揮NHK交響楽団

      サントリーホール  7時

 先週に引き続き、ソフィエフがプロコフィエフの作品を振る。
 プログラムは、組曲「キージェ中尉」、「スキタイ組曲《アラとローリー》」、「交響曲第7番《青春》」。コンサートマスターは篠崎史紀。

 ソヒエフもN響とはやはり相性が良いのか、以前より呼吸も合って来たように感じられる。今月定期の2種のプロコフィエフ・プロは、いずれもニュアンスの豊かな、密度の高い演奏になっていた。
 「キージェ中尉」は何か重々しく物々しい演奏だったが、見方を変えれば、シンフォニックな組曲という要素が強くなっていたと言えるかもしれない。この抑制された表情での演奏が、次の「スキタイ組曲」での凶暴な楽想を漲らせた大音響との対比を為すのは当然。それがプログラミングの妙というものだろう。

 この「スキタイ組曲」の「邪神」など、ゲルギエフが指揮すると音楽に怪奇な魔性のようなものが漲って来るのだが、ソヒエフはそこまでの域には達していないとはいえ、最後の大頂点ではゲルギエフもかくやの壮烈なエンディングをつくり出した。ここでのN響の量感たっぷりの怒号の演奏は、なかなかのものであった。

 休憩後の「第7番」は、作品に備わるロマンティックな要素を先行させた、豊麗な演奏と言ったらいいか。もちろんそれは、曲の性格に忠実なスタイルの演奏で、悪くはない。だがそういうストレートな演奏で聴くと、やはりこの曲を書いた頃のプロコフィエフの創作力には、かつての野心的な姿勢や緊迫度がもう失われていたのかもしれないな、などと感じてしまうのである。
 なおプログラム冊子には、全曲の最後が静かに終る「初稿」が使われるようなニュアンスの解説が載っていたが、実際の演奏は、軽快な主題の再現で締め括られる「改訂稿」の方だった。

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