2024-03

2008・10・13(月、祝)大阪音大ザ・カレッジ・オペラハウス
「真夏の夜の夢」

   ザ・カレッジ・オペラハウス

 昨夜は「ホテルグランヴィア大阪」に泊。ここは大阪駅に直結している(ほとんど構内という感)ので、早朝の新幹線に乗るには至極便利な場所だ。ただ、一休あたりのネットを通じて安い部屋を予約すると――これは「新阪急ホテル」あたりでも同様だが――中庭に面した、陰々滅々たる雰囲気の部屋を割り当てられる(だから安いのだろうが)。今回もそう。

 で、今日は阪急線庄内駅の近くにある大阪音楽大学ザ・カレッジ・オペラハウスでのマチネー・オペラ公演だ。
 ここは「20世紀オペラ・シリーズ」と題し、きわめて意欲的なレパートリーを上演している団体で、今年はブリテンの「真夏の夜の夢」を取り上げた。それほど潤沢な予算があるとは思えないが、実に良心的なプロダクションを毎年制作しているところである。

 今年の上演も力作。
 中村敬一の演出は、彼らしく中庸を得た作りで、中央に置かれた回転舞台装置と紗幕(美術:増田寿子)および照明(石田紀子)を駆使し、妖精たち・2組の恋人・芝居に熱中する職人たちの3グループの存在を要領よく、巧みに描き分けていた。
 これだけでもこのオペラの演出上の最大の難問を解決できていたといってもいい。
 しかし、歌手たちの演技が悉く類型的――例の、客席方向を向いて両手を拡げるジェスチュアだ――なのが難で、これが3幕正味2時間半の長尺ものを単調に見せてしまう原因になる。昨日の「サロメ」でのドラマトゥルギー満載の演技に接した翌日だけに、なおさら旧弊依然たるものに感じられてしまうのである。もしここにシェイクスピアの戯曲らしく「芝居」が導入されていたなら、この「真夏の夜の夢」の舞台は、目を見張るものになっていたろうに。

 歌手はいずれも関西の人たちだが、ボトム役の西田昭弘ら、男声歌手たち分があったようだ。女声歌手の方は主役陣の中に、ソプラノの高音域がフラットになったり、アルトの(低域はいいのだが)高音が伸びなかったりする人がいるのが気になる。
 首席指揮者チャン・ユンスンが率いるザ・カレッジ・オペラハウス管弦楽団は好演で、管のソロもなかなかのもの。ただ、この室内楽にも似た微細な響きに満ちる長丁場の音楽を快い流れで進めるには、指揮者にはもう一工夫してもらいたいところである。

 2時開演で、5時半終演。
 2日続けて関西で20世紀オペラの意欲的な上演に接することができたのは、本当にうれしい。
 新大阪7時13分発の新幹線で帰京。連休最終日とあって満席。

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