2024-03

2018・11・18(日)バッティストーニ指揮東京フィル「メフィストーフェレ」

      Bunkamuraオーチャードホール  3時

 アリゴ・ボーイトのオペラ「メフィストーフェレ」の演奏会形式上演。アンドレア・バッティストーニがこの秋に日本で指揮した、「アイーダ」「カヴァレリア・ルスティカーナ」に続く3つ目のオペラである。

 出演は、マルコ・スポッティ(メフィストーフェレ)、アントネッロ・パロンビ(ファウスト)、マリア・テレーザ・レーヴァ(マルゲリータ/エレーナ)、清水華澄(マルタ/パンターリス)、与儀巧(ヴァグネル/ネレーオ)、新国立劇場合唱団、世田谷ジュニア合唱団。東京フィルハーモニー交響楽団のコンサートマスターは依田真宣。

 もともとスペクタクル的な音楽が、バッティストーニの熱烈な指揮によって、まあ鳴ること、鳴ること。だがそれが、ただ大音響で鳴りわたるだけではなく、雄大な音楽ドラマとしての必然的な起伏性に裏打ちされた演奏なので、合唱とオーケストラの咆哮が一種の魔性的な力を以って襲いかかって来る。
 東京フィルも快演だったが、それにも増して合唱団の豊かな力感は見事だった━━「プロローグ」でのクライマックスから早くも聴衆に一発ぶちかます、といったボーイトのハッタリ(?)も鮮やかなのだが、それを轟々と構築したバッティストーニ、それに応えたオケと合唱をも讃えたいところだ。
 それにまた、ソロ歌手陣の充実も目覚ましい。特にマリア・テレーザ・レーヴァの力強い声とドラマティックな表現は素晴らしかった。

 その歌手たちは、今回はステージ前面で、動き回りつつ暗譜で歌う。
 助演の古賀豊はダンサーとしての動きで、マルゲリータに死刑執行人として刃を擬したり、魔王として背景の高所に出現したりする役割を負う。
 その他、若干の照明演出が加えられたり、後方反響板の上部にはスクリーンが設置されて、「悪魔除けの護符」などを含むイメージ的な映像が映し出されたりしたが、これらはさほど効果を上げていたというほどではない。

 それにしてもバッティストーニのオペラにおける指揮は、パワフルでスピーディで、すこぶる魅力的である。彼と東京フィルのオペラのシリーズは、立派な看板になるだろう。

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