2024-02

2008・11・21(金)オスモ・ヴァンスカ指揮読売日本交響楽団
ベートーヴェン・シリーズⅢ

   サントリーホール
                               
 序曲「コリオラン」、第4交響曲、序曲「命名祝日」、第8交響曲――という良いバランスのプログラムだが、全体の演奏時間は短い。7時開演で、8時半ちょっと過ぎには終ってしまった。とはいえ、これに何かの曲を付け加える必要は全く無いだろう。

 対向配置の16型(弦)で演奏されたベートーヴェン。冒頭の「コリオラン」でのがっしりした不動の構築が見事な威容を響かせる。歯切れがよく明快で、しかも重厚なリズム感を備えたこういうベートーヴェンは、私の最も好きなタイプだ。読売日響のスケールの大きな響きも好い。続く第4交響曲も同様、中庸を得たテンポの引き締まった演奏がすこぶる魅力的である。

 休憩後の「命名祝日」がさほど特色を感じさせぬ演奏のまま推移したあと、第8交響曲は一転して、アンサンブルの上でもかなり解放的な演奏になった。それゆえこれは、全体にやや散漫な印象と化したことは否めまい。
 もしかしたらヴァンスカは――ニーチェの「悲劇の誕生」的に言えば――「4番」をアポロ的に、「8番」をディオニソス的に、といったような性格分けを意図していたのかもしれないが、残念ながら後者では、読売日響との呼吸も今一つだったか。しかし第2楽章での、メトロノームのリズムを刻む木管の和音の音色など、美しかったことはたしかである。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

https://concertdiary.blog.fc2.com/tb.php/341-4ab3f9a8
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

«  | HOME |  »

























Since Sep.13.2007
今日までの訪問者数

ブログ内検索

最近の記事

Category

プロフィール

リンク

News   

・衛星デジタル音楽放送
ミュージックバード(エフエム東京系) 121ch THE CLASSIC
「エターナル・クラシック」
(毎週日曜日 12:00~16:00放送)出演

・雑誌「モーストリー・クラシック」に「東条碩夫の音楽巡礼記」
連載中