2024-02

2020・10・6(火)サントリー音楽賞受賞記念コンサート 読売日本交響楽団

      サントリーホール  7時

 読響の同賞受賞は2017年度。主な理由がカンブルラン指揮によるメシアンの「アッシジの聖フランチェスコ」上演だったのに因み、今回も彼の指揮でメシアンの「峡谷から星たちへ・・・・」が演奏される予定になっていたが、彼の来日不可能を受けて、同楽団の「指揮者/クリエイティヴ・パートナー」の鈴木優人が代役を務めるということになった。
 ピアノは予定通り、この協演のために帰国した児玉桃。コンサートマスターは長原幸太。

 結論から先に言えば、この企画も、実際の演奏も大成功である。
 この3部12曲からなる長大な作品が、少しの緩みもなく、しかも澄み切った音の響きで演奏されたのには、読響があの「アッシジの・・・・」上演を通してメシアンの音楽を既に体験していたこともあるだろう。それは予想していたことであるが、それ以上に鈴木優人が今回これほどの鮮やかなメシアンを聴かせてくれたことは、嬉しい驚きであった。
 彼は以前、「トゥーランガリラ交響曲」を東響と演奏したことがあった(2015年11月1日の項参照)が、その時の演奏に比べるともはや今回は別人のような趣がある。このレパートリーに彼のスペシャルが一つ確立されたという意味で、これは鈴木優人のさらなる新しい「今後」を示すものと言っていいかもしれない。

 そして、児玉桃のピアノが絶品。彼女は、メシアンの演奏にかけては現在わが国の最先端を行く存在と言っていいが、今日もまた最良のものを聴かせてくれたという気がする。
 さらに読響の見事なソリストたち━━ホルンの日橋辰朗、シロリンバの西久保友広、グロッケンシュピールの野本洋介の完璧な演奏による活躍。その他の管と打楽器も爽快に、また弦楽合奏も艶めかしい音色を響かせた。

 曲が曲だけに、また時期が時期だけに、必ずしも客の入りが満足すべきものではなかったのが残念だった。もしメシアンの音楽に興味を持つ人だったなら、いや近現代の音楽に少しでも興味を持つ人だったなら、聴かなければ損と思われるほどの演奏会だったのに。私にしても、メシアンの作品をこれほど快い陶酔感を以って聴けたのは、滅多にないことだった。

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