2024-02

2021・4・10(土)「名曲全集」沼尻竜典指揮東京交響楽団

     ミューザ川崎シンフォニーホール  2時

 ミューザ川崎シンフォニーホールと東京響による「名曲全集」第166回。
 沼尻竜典の客演指揮で、ベルリーニの「ノルマ」序曲、ショパンの「ピアノ協奏曲第2番」(ソリストは牛田智大)、チャイコフスキーの「交響曲第4番」というプログラム。コンサートマスターは水谷晃。

 お客さんの入りがいいようである。
 主催者に訊いたら、「そりゃあもう、牛田さんですからね」とのこと。そういうものなのかなあ、と思いつつ2階席から見ると、なるほど1階席の最前列が若い女性たちでぎっしりと埋まっていた。まあ、いつの世にもアイドル人気というのはあるものだ。

 余計なことはともかく、その牛田智大の演奏、浜松のコンクール以前から私も注目していた若手だが、今日のショパンのコンチェルトでも持ち前の清澄で瑞々しい音色と表情を存分に発揮、しかもその膨らみのある豊かな中低音の響きも美しく、さらにスケール感の大きさを増したという印象である。まだ21歳、どこまで伸びるか楽しみの尽きないピアニストだ。

 沼尻竜典がチャイコフスキーの交響曲を指揮するのを聴いたのは、もしかしたら今回が最初だったか? 
 予想通り、直線的なチャイコフスキーで、哀愁感とか陰翳とかいった要素を意図的に排除したような音楽になっていたのがいかにも彼らしい。両端楽章では、チャイコフスキー特有の「フォルテ3つ」の指定を忠実に、目一杯に生かした演奏も聴かれた。特に終楽章コーダでのそれは聴衆を沸かすに充分だったが、どこからかあの禁断のブラヴォーの懐かしい響きも聞こえたような気がしたのは、こちらの空耳か。

 「ノルマ」の序曲(Sinfonia)では、終わり近くに現れる、あのハープを加えた木管と弦対話の美しい個所を、流れるようなテンポで演奏していたのが気に入った。

コメント

確かに禁断のブラヴォー聴こえました。
チャイコの4番、息をつかせぬ展開でミューザの音響を知り尽くした東響サウンド爆裂、マエストロが上手くコントロールしてましたね。
牛田さんは確かに女性ファンが多い(私も)ですが、実力と人気を兼ね備えたピアニストに成長してもらいたいです。

 昨年の夏以降、いくつかの演奏会、オペラで、私も、誰かしらのブラヴォーを何度か聴くことがありました。どこでも主催者は禁止のアナウンスはしており、それを承知で、感動を止められなかったとか、ご愛敬とか、勝手に自分で納得してやっているのでしょう。
 結局、そういう言うレベルの社会性の方々であり、そういう社会性の聴衆が存在する日本のクラシック界、ということもできるでしょう。実に残念なことです。

牛田さんの2番

牛田さんの弾くショパンの協奏曲2番を聴くのは初めてでしたが、素晴らしい演奏でした。第1楽章終了時、体調を崩されたのであろう女性のお客様がスタッフに付き添われてホールから退出され、そこで沼尻さんが少し間を取ったことから、緊張感が途切れないかと心配しましたが、むしろそこから音楽に深みが出たように感じました。

牛田さんは、今年に延期されたショパンコンクールに予備予選免除でエントリーされていると記憶しますが、ファイナルで2番を演奏されないかなぁ、と少し思いました(奏者にとっては、かなり度胸のいる選択となりますが)。

それにしても、牛田さんはとても爽やかな笑顔でステージマナーもよく、そういうところがご婦人方の心を鷲掴みにされるのでしょうね(それに比べると、真央クンはもうちょっとシャキッとせんといかんぞ・・・笑)。

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