2024-03

2022・2・14(月)尾高忠明指揮大阪フィル 東京公演

       サントリーホール  7時

 プログラムは、ブルックナーの「交響曲第5番」(ノーヴァク版)。

 16型編成で東京に乗り込んで来た大阪フィル。
 さすがに強大な音だ。伝説的な初代音楽総監督の時代とは今や全く異なった緻密な音を聴かせるようになった大フィルではあるが、昔からの伝統的カラーは今なおどこかに残っているようで、このあたりが、オーケストラというものの不思議なところなのだろう。

 特に今日は、演奏に並々ならぬ気合のようなものが感じられ、力感満載のクレッシェンド、全軍挙げての大咆哮といった、猛烈な演奏による「ブル5」が繰り広げられた。地方オーケストラ随一と定評のあった大フィルの馬力は、今なお健在である。
 管の各パートのソロも好調だし、ティンパニも重厚でしかも切れがよく、トレモロに「暴れ」がないのにも感心した。コンサートマスターは崔文洙。

 今回の指揮は現・音楽監督の尾高忠明。
 彼がこんなに激烈なブルックナーを聴かせたのを、私は初めて聴いた。特に第4楽章の後半における、猛然たるアッチェルランドを加味しての終結感の強調など━━こういう手法は一昔前ならブルックナー演奏の禁じ手といわれたものだが、近年ではもっと自由な考え方が広まっているだろう━━呆気にとられるほど激しく、熱狂的な昂揚感を示していたのである。

 昨年夏に、彼が群響でこの同じ曲を指揮した時には、もっと整然として緻密で落ち着いた、所謂昔からの尾高らしい演奏だったから、なおさら今回の演奏は意外に感じられたのだ。その違いは、やはり群響が客演したオーケストラだったのに対し、この大フィルは自ら音楽監督を務めるオーケストラだったことにもよるだろう。

 ただ、以前の尾高は、そういう違いをあまり演奏に示す人ではなかったのではないか。
 それに昨年春に大阪で聴いた大フィルとのブルックナーの「9番」が、やはり嵐のような凄絶さを備えた演奏だったことを考え合わせると、やはり年齢とともに彼自身が変貌して来たということもあるのかもしれない。
 付け加えれば、私は、こういう情熱的な演奏の方が好きなのだが。

コメント

尾高さんの熱演!

2月11日に大阪フィルさんの定期演奏会での同プログラムを拝聴しました。とても素晴らしい演奏でした。音楽監督である尾高さんの熱演!ダイナミックな演奏になったと思います。私も、東条先生と同じように、こういう情熱的な演奏が好きです。大阪フィルさんは、全国でもトップクラスの勢いですね!

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