2024-03

2022・2・19(土)藤岡幸夫指揮東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

      東京オペラシティ コンサートホール  7時

 プログラムは、ディーリアス~フェンビー編の「2つの水彩画」、吉松隆の「チェロ協奏曲《ケンタウルス・ユニット》」(ソリストは宮田大)、ヴォーン・ウィリアムズの「交響曲第3番《田園交響曲》」(ソリストは小林沙羅)。コンサートマスターは戸澤哲夫。

 周知の通り、藤岡幸夫はシティ・フィルの首席客演指揮者。プレトークでは、テレビ東京の「エンター・ザ・ミュージック」(土曜朝8時半)でもおなじみになっている破れ調子(?)の口調で選曲の理由などを解説、「この田園交響曲はベートーヴェンのそれみたいに明るくない曲だけど、絶対(お客さんを)寝かせないから」と宣言して客席を爆笑させた。

 確かに、私もこの曲、これまでナマで聴いたことがあったかなかったか、記憶も定かでないほどだったのだが、今日のシティ・フィルからは予想外の温かい、官能的な、しかも色彩的な音色を備えた、陰翳のある表情の演奏が引き出されていて、本当に居眠りもせずに美しい全曲を楽しませてもらった次第である。

 オケもホルンのソロ、トランペットのソロなど、オケも頑張っていた。最後に入るソプラノのソロには、予定されていた半田美和子が前日のリハーサル直後に体調を崩したとかで、急遽小林沙羅が代役として登場した(歌った位置はオルガン下のバルコニー席).。ヴォカリーズによる歌唱パートであったとはいえ、初めて歌う曲をたった一夜でマスターし、好演したのは立派であった。

 吉松隆の「チェロ協奏曲」は、私はナマで聴くのはこれが初めてだ━━と思ったら、何とほぼ20年ぶりの再演になるとのこと。吉松らしい大規模で多彩な、時にはユーモア感さえ滲ませた雄弁なオーケストラの表情は、やはり録音で聴くよりもナマで聴く方が遥かに面白いだろう。
 管弦楽が壮大なので、独奏チェロはしばしば埋没気味になるが、それでも前面に浮き上がった時の宮田大のソロは明晰で、自己主張の強さも感じさせ、存在感を示していた。

 シティ・フィルは、高関健が常任指揮者に就任して以来、格段に演奏水準を高めている。今日も藤岡幸夫の指揮で熱演を繰り広げたが、こういう演奏が続けばお客もそれなりに反応するものだ。事実、客の拍手も熱烈だったし、それに何年か前よりもずっと客席が埋まっているように思われる。喜ばしいことである。

コメント

ヴォーン.ウイリアムス3番

5/14大阪でも不思議なことにこの曲演奏されるのです。秋山/センチュリ響で。辻彩奈さんのスコットランド幻想曲とともに今から楽しみ。

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

«  | HOME |  »

























Since Sep.13.2007
今日までの訪問者数

ブログ内検索

最近の記事

Category

プロフィール

リンク

News   

・雑誌「モーストリー・クラシック」に「東条碩夫の音楽巡礼記」
連載中