2024-03

2022・3・12(土)井上道義指揮名古屋フィルハーモニー交響楽団

       愛知県芸術劇場コンサートホール  4時

 井上道義の客演指揮で、ハイドンの「チェロ協奏曲第2番ニ長調」(ソリストは佐藤晴真)と、ショスタコーヴィチの「交響曲第8番ハ短調」が演奏された名古屋フィル第499回定期。コンサートマスターは荒井英治。

 「8番」は、私にとっては、ショスタコーヴィチの交響曲の中でも「4番」に次いで好きな曲であることもあって━━奏者の方々には悪いけれども、ピッコロがなければもっと好きになっていたろう━━絶好調の井上が名フィルとどんな演奏を聴かせてくれるかという興味をも含め、聴きに行った。

 彼の指揮によるこの交響曲の演奏は、先頃(→2021年7月3日)の新日本フィルを指揮した演奏と同じく、苦悩、激怒、音楽を通じての闘争、といったようなイメージを持つ爆発と怒号絶叫のあと、終結では、未来に微かな光を見るような、あるいは見られることを祈るような瞬間の訪れを感じさせる。

 但し怒号絶叫は今日の方が強烈だったようだが、これはオーケストラの違い、ホールとそのアコースティックの違いなどにもよるだろう。因みに今日私が聴いた席は、2階の12列、ほぼ中央の位置だったが、多分このあたりは、管が真正面から響いて来る傾向があるのではないかと思われるが、定かではない。全曲冒頭の低弦は、極めて美しく豊かな響きだった。

 前半でのハイドンのコンチェルトは、佐藤晴真の若々しい活気とともに、清涼剤のような快さ。第3楽章の天馬空を行くような進行など、まさに幸福感の極みだろう。
 それにしてもこの協奏曲と、次のショスタコーヴィチの交響曲とは、何という世界の違いか。恐ろしいほどだ。平和で快活な世界が一瞬にして戦争の恐怖に変わるような思い。

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