2024-03

2022・3・19(土)樫本大進・小菅優デュオ・リサイタル

      サントリーホール  7時

 新型コロナ蔓延防止入国制限が緩められ、2人の帰国が可能となったため急遽開催が決まった演奏会だが、チケットは発売後僅か2週間で完売されてしまったというから、彼らの人気はやはり凄い。
 客席はほぼ満席に近く、欠席者のものらしい空いた席が散見されるのみである。それだけに、休憩時間におけるトイレの行列も凄まじいものがあったが‥‥。

 プログラムは、ベートーヴェンの「ソナタ第5番《春》」、グリーグの「ソナタ第3番」、モーツァルトの「ソナタ ト長調K.379(373a)」、フランクの「ソナタ イ長調」。この4曲だけで終演時間はすでに9時を超えていたが、更にそのあと、アンコールとしてモーツァルトの「ソナタK.304」の一節と、カザルス編の「鳥の歌」も演奏された。

 「鳥の歌」が平和を願うアピールとして演奏されたことは、樫本自身のスピーチでも示されたとおり、時宜を得たことである。ともあれ、2人のスターの協演でこれだけの質量豊かなプログラムが聴けたのだから、寒くて強い雨の中を集まって来たお客さんたちも、大いに満足したことだろう。

 端整な佇まいの裡にしなやかな叙情を湛えた樫本大進のヴァイオリンと、スケール感の大きい小菅優のピアノ━━。
 しかし、全曲を通じて後者の存在感が目立っていたのは、「ヴァイオリンのオブリガート付ピアノ・ソナタ」としての性格の強い作品が多かった所為もあろうか。特にモーツァルトのソナタでは、彼女のピアノは息を呑ませるほど雄弁であった。

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