2024-03

2022・4・7(木)東京・春・音楽祭 アレクサンドル・メルニコフ

       東京文化会館小ホール  7時

 モスクワ生まれのピアニスト、メルニコフが、予定通り来日。今回はモダン・ピアノでシューベルトの作品を演奏するというリサイタルだ。
 プログラムは、「ソナタ第13番イ長調D664」、「3つのピアノ曲D946」、「ソナタ第18番ト長調D894」。

 重低音に基盤を置き、分厚い和声をずしんずしんと響かせ、考え深く、一歩一歩を確認するように進んで行く。メルニコフって、以前はこういう演奏をしていたっけ?と面食らわせられるようなシューベルトだが、とにかくそのデュナミークの幅の大きさと、遅めのテンポを微細に伸縮させての感情の動きの表出は、シューベルトの演奏としてはユニークなスタイルのひとつだろう。

 「第18番」のソナタなどでは、時にびっくりするような最強音を爆発させるのだが、それが少しも攻撃的な音楽になっていないところも面白い。
 この曲の終楽章では、あの特徴あるリズムを繰り返し強靭に叩きつけて音楽を煽って行く。それゆえに全曲の最後にそのリズムを突然柔らかく穏やかな再弱音にし、「これで私の話はお終いです」といった雰囲気で結んだあたりの呼吸が、何とも絶妙に感じられるのだった。

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