2024-03

2022・4・10(日)東京・春・音楽祭 マーラー「3番」

      東京文化会館大ホール  3時

 マーラーの「交響曲第3番」を、アレクサンダー・ソディ指揮、東京都交響楽団と東京オペラシンガーズ(女声)、東京少年少女合唱隊、清水華澄(Ms)の演奏で聴く。

 これは「東京春祭 合唱の芸術シリーズvol.9」と題されたプログラム。
 周知の通り、100分近くに及ぶこの6楽章制の長大な交響曲の中では、合唱はただ第5楽章のみ、4分足らずの時間しか登場しない。なのに何故「合唱の芸術シリーズ」の一環になるのか解せないが━━しかしその2つの合唱団の演奏が、実に軽やかで爽やかで歯切れよい快演だったのには感心した。
 重苦しい第4楽章のあとに突然合唱がリズミカルに入って来た時の、涼風がさっと吹き抜けて行くような爽快感。出番は短いが、存在感という点では、見事に演奏会のテーマに相応しい責任を果たしていた。

 指揮者のアレクサンダー・ソディという人は、私はナマでは初めて聴いたが、この人もなかなか切れのいい演奏をつくる。オックスフォード生れで、未だ39歳なる由。現在マンハイム国立劇場の音楽監督を務めている。その劇場のオーケストラを指揮した「トゥーランガリラ交響曲」のCD(ナクソス)でも割り切った精力的な演奏をしているが、今回のマーラーの「第3交響曲」の演奏でも、すこぶる若々しい、覇気に富んだ指揮を聴かせてくれた。

 それは、冒頭のホルン群の主題の明晰なリズム感、それに続いて全管弦楽が叩きつける和音の勢いのよさなどから、早くも感じ取れただろう。全体に速めのテンポが採られ、部分的には素っ気なさを感じさせるところもあるが、この長大な作品に弛緩を全く生じさせなかったという良さもあった。
 ゆっくりと昂揚して行く終楽章では、陶酔的な感激に浸るというよりは、力づくで盛り上げて行くといった感もないではなかったが、長く延ばされた和音で全曲が閉じられた瞬間の快さは充分である。
 東京都響と清水華澄も、もちろん快演だった。

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