2024-03

2022・5・12(木)藤岡幸夫指揮東京シティ・フィル

       東京オペラシティ コンサートホール  7時

 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団の定期。首席客演指揮者の藤岡幸夫が振る。今年になってから彼の登板が多くなった。
 今日は前半にラヴェルの「マ・メール・ロワ」組曲と「ピアノ協奏曲ト長調」(ソリストは角野隼斗)、後半に黛敏郎の「シンフォニック・ムード」と「BUGAKU」。コンサートマスターは戸澤哲夫。

 「角野人気」は流石に凄く、チケットは完売の由で、実際に客席もほぼ埋まっていた。シティ・フィルの定期でこれだけ満席に近い状態になったのは、飯守泰次郎がワーグナーを指揮した時以来だろう。

 それ故、些か主客転倒の雰囲気はあったものの、藤岡とシティ・フィルの演奏の熱気も並々ならず、特に黛敏郎の2作品でそれは最高潮に達した。
 「シンフォニック・ムード」は1950年(21歳)の作品、「BUGAKU」は1962~63年の作品で、いずれもその管弦楽法の濃密さ、多彩さは驚くべきものだが、今日の藤岡とシティ・フィルはそれを十全に再現したと言ってもいい。

 前者では内声部の特徴ある動きも明確に聴き取れたし、後者の舞のリズムも明晰に響いていた。見事な熱演であり、曲も素晴らしかったが、━━しかし、この2曲を続けざまに聴くのは、些か根性と体力が要るだろう。最強奏で轟き続ける分厚い音楽が50分以上も続くのだから‥‥。

 「マ・メール・ロワ」は、藤岡が思い入れたっぷりに指揮し、シティ・フィルをたっぷりと歌わせ、結尾のフェルマータをも長く長く延ばして盛り上げた。美しくはあったものの、プログラム冒頭の曲としては少しく凝り過ぎ、沈潜した雰囲気になったかもしれない。
 一方、コンチェルトでは角野隼斗の「抒情の躍動」が聴けたが、その細身のピアニズムがオーケストラに覆われる傾向無きにしも非ず。ソロ・アンコールの「スワニー」(この選曲はいいが)を含め、演奏にはもっと色彩感と、息づく表情の変化が欲しいところ。

コメント

ピアニストは初めて拝見したが、さすがシティ・フィルを満員にするだけはあるイケメン。私も長身で、若い時は細身だったが、ちっともモテなかったから、モノが違うのだろう。演奏は、なまくら四つと言う感じで、まだまだこれから。BUGAKUは、私にとっては馴染みの曲。「下敷きのある音楽はどうも具合が悪い。」とか、以前は言われていたが、久々に聴くと、やはり一種独創的と思う。

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