2024-03

2022・6・12(日)広上淳一指揮日本フィル&横山幸雄

        サントリーホール  2時

 これは定期ではなく、名曲コンサート。
 「フレンド・オブ・JPO(芸術顧問)」というややこしい肩書のポストに最近就任した広上淳一の指揮で、ラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」(ソリストは横山幸雄)と、ショスタコーヴィチの「交響曲第5番」が演奏された。コンサートマスターは田野倉雅秋。

 広上の指揮する日本フィル、良い音を出している。安定した「おとなの」オーケストラの音だ。強烈なフォルティッシモでさえ、荒れた響きにならないところがいい。
 オーケストラには浮き沈みがつきもので、昔は綺麗な音を出していたのに最近では荒れてしまったというオーケストラも現実にあるのだが、この日本フィルの場合は、十数年前までの暴れ馬のようなアンサンブルが「陽気な鬼将軍」ラザレフの手により立て直されてからは、見違えるほどのオーケストラになっている。
 今日の「5番」における冒頭の低弦の澄んだ響きなどを聴くと、こういう音で演奏されて行くのなら、如何に苦手な(!)このシンフォニーでも終りまで付き合えるな、と思ったほどだ。

 「パガニーニ・ラプソディ」も、今日は愉しめた。あの有名な「第18変奏」の個所を、横山幸雄がまあなんと豊かな表情をこめて弾いていたことだろう。広上淳一率いる日本フィルが、それに呼応して詩情たっぷりに語り続ける。
 凡庸な演奏からは現れて来ないこの曲のスケールの大きさ、カンタービレの美しさが、今日は改めてはっきりと再認識できたような気がする。

コメント

ラザレフ氏が指揮する予定だった演奏会でした。横山幸雄氏のラフマニノフは何度か聴いたことがあるようだが、安定のすばらしさ。何を弾かせても安定感のあるベテランというと、今の日本では横山氏と清水和音氏だと思ういます。ショスタコ5番はやはりラザレフ氏の演奏が聴きたかった。広上氏のこの局は4年ほど前、N響の演奏会(五嶋龍氏も出演)で聴いた。予習にテレビ録画を見て緩急の激しい爆演だったと思ったが、この日はやや落ち着いたものに思えた。あまり暴れては乱れると遠慮したのか、指揮者も年齢を重ね冷静になってきたのか。でも、ミスの少ない熱演には違いない。最近、弦の響の質が良くなってきた。ただし、指揮者(特にコ●●ン氏)が変わると、ホルンを中心に金管がグダグダなミスの多い演奏になりがちなのも、このオケの欠点。インキネン氏が任期切れして、ラザレフ氏が政治的理由で来れなくなっても、カーチュン氏と広上氏中心で立て直していけるか不安を感じる。創立の経緯史からライバル関係の新日本のスランプは対岸の火事ではない・

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