2024-03

2022・6・18(土)秋山和慶指揮日本フィル(オンライン視聴)

      サントリーホール  2時

 今週火曜日に白内障の手術を、片眼だけだがやって、━━あれは簡単だ簡単だ、と皆は口をそろえて言っていたけれど、それは考え方にもよるだろう。

 今回お願いしたT眼科は、白内障の手術にかけては世田谷区で三指に入る名門なのだそうで(一般外来を含め、いつも押すな押すなの大盛況だ)、オペを一手に引き受ける院長は、寡黙で物静かで不愛想ではあるが、確かに巧いし、丁寧だ。
 術前検査でも血圧から血液まで念入りに検査するほど細かいし、しかもアフター・ケアから保険金申請の件に至るまで自ら事細かにブリーフィングしてくれるなど至れり尽くせり、慎重で万全を期す先生である。

 とはいえ━━確かにオペ自体は10分程度で済んだものの、術後3日間は洗髪・洗顔禁止、1週間はパソコン・テレビ・読書禁止(やっても5分程度とか)、2週間は就寝中にゴーグルを付けるべし、というように、ケアのための指示もおそろしく厳しい。
 結局、1週間は仕事もできず、事実上のロックダウン状態ということになる。ひとが謂うほど「翌日からはふつうに」とは行かないようである。

 そんなこんなの蟄居中(?)の身の上にとっては、コンサートが生中継のオンラインで視聴できるというシステムは、実に有難い。
 予約しておいたサントリーホールからのオンラインは、まずこの日本フィルの演奏会。円熟の秋山和慶の客演指揮で、ドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」、ラヴェルの「ピアノ協奏曲ト長調」(ソリストは小川典子)、フォーレの組曲「ペレアスとメリザンド」、ラヴェルの「ダフニスとクロエ」第2組曲というフランスの作品によるプログラムが配信された。
 遠隔地にいながらも、演奏会の模様をアーカイヴではなく同時体験により受容できるというのは、謂わば放送の原点と同じもので、やはりひとつの快感ともいうべきものであろう。

 願わくば、このシステムはこれからのコンサート中継における主流となるはずだから、中継技術をも向上させていただきたいものである。
 例えば、音量レベル設定。冒頭の「牧神」の音量レベルは低すぎただろう。また例えば、カメラワークの工夫。各パートのソロが始まったあとになってそちらへカメラを切り替えるなどというのは手抜きにも等しいし、トランペットが一声吹いたのを聞いてそちらへカメラを切り替えたらもうトランペットの出番は終っていて、慌てて他の楽器へカメラを━━などというのは、醜態以外の何物でもない。

 かつて放送で仕事をしていた「元同業者」として申し上げるのだが、そういう「音楽」と結びついた制作者、技術者を、改めて早急に育てるシステムを完備させて行く必要があるだろう。
 プログラムの後半に入ってからは、音も安定して行ったとは思うが━━。

コメント

デジタルサントリーホール

白内障の手術をされたのですね。お大事になさってくださいね!さて、デジタルコンサートホールですが、とても有り難い取り組みだと思います。ただ、東条先生がおっしゃるように、カメラワークが、ズレていますね。残念です。私、ベルリンフィルのデジタルコンサートホールを拝聴していますが、カメラワークは、さすがです。技術的に素晴らしいものがあります。日本も、追随していただきたいものです。

以前、幻想交響曲の第5楽章のエスクラリネットのソロで、伴奏をしている1番クラリネット奏者をどアップで撮影し続けるという味わい深いミスがありました。楽譜の指示では1番奏者が楽器を持ち替えて吹くようになっているのですが普通は2人目または3人目の奏者が吹きます。カメラマンはスコアに精通してたけど現場の打ち合わせを怠ったのかなあとかいろいろ詮索。

このようなライブ配信のテクニカルなことに対する問題提議は意義のあることですし改善していったらいいと思います。ただこのブログは演奏会のレビューですよね。演奏内容に関することが一言も書かれてないのがちょっと疑問に思いました。実際に居合わせた公演じゃないので書きにくいとは思いますが聴いて良かったか良くなかったか、何か感銘を受けたかどうかぐらいは書いて頂きたいと思います。

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