2024-03

2022・6・26(日)クラウス・マケラ指揮東京都交響楽団

      サントリーホール  2時

 話題の指揮者、クラウス・マケラ。4年前の初来日の際には、私は聴いていなかった。 
 1996年生れの26歳、フィンランド出身で、既にオスロ・フィルの首席指揮者とパリ管弦楽団の音楽監督を務めている。瞬く間に欧州楽壇の寵児となった若者だ。

 これは本当に凄い。素晴らしい指揮者が現れたものである。
 今日はジノヴィエフの「バッテリア」という曲と、ショスタコーヴィチの「交響曲第7番《レニングラード》」を指揮したが、特に後者での演奏は━━この長い全曲を些かも隙間なく緩みなく構築した集中力、切れ目なく第4楽章に移った瞬間の巧みな表情の変化、音楽が頂点へ向かう個所での緊迫力、そして都響から引き出した完璧なほどの音の均衡など、驚異的なものであった。

 都響もまさに、「滅多にないほど」の物凄い演奏をした。木管群のハーモニーは、紛れもなくあの「ショスタコーヴィチの木管の音」だったし、矢部達哉をコンサートマスターとする弦楽器群の沸騰ぶりは、まさに息を呑むほどだったのである。

 第4楽章最後の頂点などで、響きがあまり粘っこくなく、一種の透明感を保っていたあたりは、やはり彼がフィンランド人指揮者である所以だろうか。
 とにかく、これは恐るべき若手指揮者が出現したものである。こうなると、1日のマーラーの「6番」も聴き逃せないだろう。

 1曲目に演奏された、これもフィンランドの作曲家サウリ・ジノヴィエフの「バッテリア」という演奏時間10分ほどの大編成の作品(これが日本初演)は、出だしからして猛烈な音楽だ。全体に不安、焦燥、憤怒といった感情が渦巻き沸騰しているような曲想である。
 こういう曲は体調不良の時に聴くと、エライことになる。実は私はこの日の猛暑の所為で、客席についてからも貧血状態で、ハンカチ1枚を汗でぐっしょりにしてしまったほどなので、この曲が演奏されている間は、本当にどうしようかと思ったほどで‥‥。

 なおこの作曲者は会場に来ていて、演奏後はステージ上に呼ばれてマケラと抱擁し、客席からも拍手を浴びていた。

コメント

クラウス.マケラ指揮パリ管弦楽団!

今年10月に、クラウス.マケラ指揮パリ管弦楽団の来日公演がありますね!東京、名古屋、岡山、大阪公演だそうです。とても楽しみです!

クラウス・マケラ、凄過ぎます。

これだけの為に、上京して聴きに来た甲斐が有りました。滅多に聴けない名演でした。約75分間、全身が耳となった感覚です。マケラ/都響が一体となり、ショスタコーヴィチ作の大曲・難曲が身近な名曲となりました。どんな細部でも丁寧に優しく描いてくれました。都響が一音一音大事に表現してくれました。未だにあのメロディが頭の中を駆け巡っています。こんな指揮者、私の半世紀に及ぶ音楽鑑賞歴の中でも初めてです。パリ管弦楽団との秋の来日公演、予定を変更してでも聴きに行きたいですが、いつの間にか昨年のムーティ/ウィーン・フィルと全く同じ金額設定になってしまいました。S席が32,000円!🥺

都響の真骨頂

チケット完売、注目の若手指揮者、大編成の演目。この条件で実力を発揮しなかったらプロのオケとしては?となったのかもしれません。
前日、聴いたコンサート(東響 イオン・マリン)も満足度が高かったのですが、やはり都響! 新国常連オケより数ランク上のオケであることを改めて実感しました。
金管が安定(高橋さんも好調)、厚みがあり表情豊かな弦楽器(特に3楽章のVa)。

 

下兵庫芸文のレニングラード

またまたフインランドからですか。教育システムがいいとは聞いているが。
レニングラード4度目だったが6/12日 これも大変な盛り上がりでしたよ。この曲生で聞くと大変な名曲に変貌するようです。これも聞いてほしかった。下野氏は今この曲を演奏する意味と長い曲で演奏するのも大変だが聞く方も頑張ってくださいと笑わる。
コンミスの四方さんが今回で退団された。

マケラのレニングラードと言えば、YouTubeでhr交響楽団との同曲の演奏がアップされてましたけど、正直、ほぼ無名のネルソンスによるバーミンガム市響とのショスタコーヴィッチの第6番を聴いた時ほどの衝撃はなかったので、東条氏の評論は興味深く読ませていただきました。
彼がパリ管を振ったマーラーの5番も聞きましたが、やはり物足りなさを感じてしまいました。
ドイツ系評論家が彼の音楽をどう評価するか興味津々。

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