2024-03

2022・10・16(日)トーマス・ダウスゴー指揮東京都交響楽団

       東京芸術劇場 コンサートホール  2時

 デンマークの指揮者ダウスゴーが都響に客演、デンマークの作曲家ルーズ・ランゴー(1893~1952)の「交響曲第4番《落葉》」と、同じくニールセンの「交響曲第4番《不滅》」を指揮した。その2曲の間に置かれたのは、シューマンの「チェロ協奏曲」(ソリストは宮田大)。コンサートマスターは山本友重。

 ダウスゴーは、これまでにも都響と新日本フィルに客演しているが、毎回のようにニールセンの交響曲を取り上げている。「不滅」は、新日本フィル客演時(☞2012年3月15日)にも聴いたことがある。

 ダウスゴーの指揮、あの精悍な、獲物にとびかかるような身振りの指揮も、今は少し穏やかになったようだし、演奏自体も昔のそれに比べて柔らかくなったような気もする。だがそれでも、音楽の叩きつけるような鋭さと切れ味の良さ、硬質で剛直な音の構築などは、以前とほとんど変わっていない。ニールセンのこの交響曲も、ダウスゴーの手にかかると、いっそう厳めしく強靭な音楽として聞こえてくるから面白い。
 2組あるティンパニのうち、1組をステージ上手側前方に配置するのはダウスゴーのやり方で、2012年の来日の時にも同じ方法を行なっていた。この配置方法、客席の大半において、オーケストラ全体の響きのバランスに少々無理を生じさせる傾向があるように思われるが・・・・。

 ランゴー(Rued Langgaard。これでルーズ・ランゴーという発音と表記が適切なのかどうかは私には判らないが)の交響曲の方は、珍しいものを聴かせてもらったという感じだが、正直言って、私にはどうも、あまり共感できない類の作品に聞こえた。一所懸命演奏してくれた都響には申し訳ないが、25分程度の演奏時間が、何だかえらく長いように感じられてしまったのである。「落葉」という副題から得られるイメージとはかなり異なって、もっと起伏が大きく、烈しい曲だ。

 これらの2曲の間に置かれたシューマンの協奏曲は、極めて優しい表情に感じられるだろうと思いきや、意外に強面で剛直な音楽に聞こえてしまったのも、ダウスゴーの指揮の為せる業か。宮田大がまっすぐな表情のソロで毅然と応酬する。
 なお彼はソロ・アンコールとして、「赤とんぼ」と「トロイメライ」を組み合わせた曲を演奏してくれた。これは私も初めて聴いたもので、大変面白かった。「赤とんぼ」は、シューマンのあの「序奏と協奏的アレグロ」の一節と同じフシだから、それを洒落のめしたのかとも思ったが━━。

 補聴器が原因らしき高い周波数の発振音が何処からか響いているという件で、注意の場内アナウンスが二度、三度。やれやれという感。昔(2004年)、ゲルギエフがロッテルダム・フィルとマーラーの「9番」を演奏した際にもこの発振音が場内を顰蹙させ、ジャパン・アーツのS氏が第2楽章の直後にわざわざ舞台上に割り込んで客席に異例の警告を行ない、ゲルギエフが面食らった一件を思い出した━━。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

«  | HOME |  »

























Since Sep.13.2007
今日までの訪問者数

ブログ内検索

最近の記事

Category

プロフィール

リンク

News   

・雑誌「モーストリー・クラシック」に「東条碩夫の音楽巡礼記」
連載中