2024-03

2022・10・19(水)シルヴァン・カンブルラン指揮読売日本交響楽団

       サントリーホール  7時

 桂冠指揮者カンブルランが3年半ぶりに登場。今回は読響とは3種のプログラムを演奏するが、その選曲コンセプトは20世紀もの、東欧もの、フランスもの━━のようである。

 今日はバルトークの「舞踏組曲」、ビゼーの「交響曲第1番」、ダルバヴィの「チェロと室内管弦楽のための幻想曲集」(日本初演)、サン=サーンスの「チェロ協奏曲第1番」、リゲティの「ルーマニア協奏曲」というラインナップ。
 チェロは2015年チャイコフスキー国際コンクール優勝のアンドレイ・イオニーツァ。コンサートマスターは小森谷巧。

 「舞踏組曲」が予想外に反バーバリズム的な、穏やかな演奏になっていたのは、カンブルランに何か考えがあったのだろうが、どうもこれは私の好みと違う。

 やはり面白かったのは、フランスの現代作曲家マルク=アンドレ・ダルバヴィ(1961~)と、ハンガリーのジェルジ・リゲティ(1923~2006)の作品だ。
 前者は、チェロが弱音で奏し続ける細かい無窮動的な動き(シベリウスの「レンミンカイネンとサーリの乙女たち」の弦を連想させられた)に、金管が遠いエコーのような音型で応えるあたりなど、夢幻的なイメージを呼び起こす。
 この曲でのイオニーツァの闊達なチェロが素晴らしい。彼はサン=サーンスの協奏曲も鮮やかな切れを以って弾き、一般の演奏に聞かれるような典雅なスタイルを一掃して、この曲を実に新鮮なものに感じさせてくれた。

 まあ、そういう次第なので、ビゼーの交響曲だけは━━今日のプログラムの中では、どうも異質な存在に聞こえてしまったのだが‥‥。
 楽器の配置がそれぞれ大きく異なるためステージ転換に時間を擁した上に、イオニーツァもソロ・アンコール(バッハの「無伴奏チェロ組曲第1番」の「プレリュード」)をやってくれるというサービスの良さだったので、終演は9時半頃になった。

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