2024-03

2022・11・23(水)アンドルー・マンゼ指揮北ドイツ放送フィル

     横浜みなとみらいホール  2時

 北ドイツ放送(NDR)には2つの大オーケストラがある。
 ひとつはNDRエルプフィルハーモニー交響楽団。旧称は北ドイツ放送交響楽団、あのギュンター・ヴァントが指揮していた名門である。
 そして、もうひとつがこのNDR北ドイツ放送フィルハーモニー。旧称はハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニーで、1998~2009年には大植英次が首席指揮者を務め、彼とともにたしか2回来日したことがある。

 大植英次に率いられ、初めて来日した時には、未だ良きドイツの地方色を残した音を出していたという記憶がある。が、彼との最後の来日の際にはすっかり音色も変わり、現代のオーケストラとしてのカラーを備えるに至っていた(☞2009年6月28日)。
 そして、現在のシェフたるアンドルー・マンゼのもとでは、もう全く別のオーケストラと見まごうほどに、ノン・ヴィブラート奏法系のシャープな響きを出す楽団となっているのだった。何もこのオケがそこまでやらなくても‥‥と、私などは勝手に思うのだが、もちろん、オーケストラだから、客演に迎える指揮者によっては、古式床しい音を出すこともあるだろう。要するにテリトリーが拡大した、ということなのだが。

 ただ興味深かったのは、このオーケストラは、ピリオド楽器系の音を出している時にも、何か伝統的な、ドイツの楽団特有の重厚な音の名残のようなものを、そこに漂わせていたことであった。このあたりが、ドイツのオケの頑固さというのか、あるいは不器用さというのか━━。

 今日演奏されたのは、ベートーヴェンの「エグモント」序曲、「ピアノ協奏曲第5番《皇帝》」、「交響曲第7番」。ただしアンコールはアルヴェーンの「羊飼いの娘の踊り」(と、マンゼ自ら日本語で紹介していた。組曲「山の王」からの1曲である)。
 「皇帝」でのソリストはゲルハルト・オピッツで、マンゼとはおよそ正反対の個性を持つドイツの老練だが、この時ばかりはマンゼの方が少し妥協していたような気配も‥‥。

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