2024-03

2022・12・8(木)新国立劇場 モーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」

      新国立劇場 オペラパレス  2時

 新国立劇場定番の「ドン・ジョヴァンニ」で、グリシャ・アサガロフ演出版である。2008年のプレミエを含め、既に4度舞台に乘っており、私もそのたびに観て来た(☞2008年12月13日2012年4月19日2014年10月22日2019年5月19日)。

 ルイジ・ペーレゴの衣装と舞台美術はなかなか美しいし、演出も穏健でオーソドックスだから、人気があるのだろう。ただ、何度も観てしまうと、興味は舞台から離れ、指揮者と歌手がどのようにこの名作オペラの素晴らしさを再現させるか、ということだけに絞られて来る。音楽は何年聴いても飽きないが、演出には賞味期限がある、という、例のアレである。

 今回の指揮はパオロ・オルミ。序曲の冒頭などすこぶる劇的に開始したので、これは━━と期待させられたが、その後はまず無難な(よく言えばだが)出来に終始したと言っていいかもしれない。東京フィルハーモニー交響楽団をバランスよく響かせたのは買えるとしても、地獄落ちの場面と、そのあとのアンサンブルの場面など、もっと劇的に盛り上げて欲しかったところである。なお、チェンバロの小埜寺美樹は良かった。

 歌手陣は以下の通り━━シモーネ・アルベルギーニ(ドン・ジョヴァンニ)、レナード・ドルチーニ(レポレッロ)、河野鉄平(騎士長)、ミルト・パパタナシュ(ドンナ・アンナ)、レオナルド・コルテッラッツィ(ドン・オッターヴィオ)、セレーナ・マルフィ(ドンナ・エルヴィーラ)、近藤圭(マゼット)、石橋栄実(ツェルリーナ)。
 来日陣の女性歌手の中には少々苦しい歌唱水準の人も居り、見かけの華やかさだけが取り柄だという印象が拭い切れなかったのも残念ながら事実だ。

 その来日勢の舞台での演技が、プロダクションの初期の頃のそれに比べ、今一つ緊迫感に不足していたような感があったのは、再演という条件ゆえなのは確かとしても、再演演出家の力量次第で、もう少し何とかなるのではあるまいか? 
 5時半頃終演。

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