2024-03

2022・12・20(火)エリアフ・インバル指揮東京都交響楽団

       東京芸術劇場 コンサートホール  2時

 先週に続き、エリアフ・インバルが指揮。ベートーヴェンの「ピアノ協奏曲第5番《皇帝》」(ソリストはマルティン・ヘルムヒェン)とフランクの「交響曲ニ短調」を組み合わせたプログラム。コンサートマスターは矢部達哉。

 平日のマチネーだったが、客席は予想以上に埋まっていた。「皇帝」の人気か? 
 ヘルムヒェンの評判もすこぶる良いようで(既にベートーヴェンのピアノ協奏曲全集を録音している)、ステージ姿も爽やかだし、何より演奏が瑞々しく溌溂としているので、聴衆は非常に活気に富んだ「皇帝」を愉しんだことだろう。
 ベルリン生まれ(1982年)とのことだが、ドイツのピアニストのベートーヴェンも随分昔とは変わったものだという気がして、興味深い。もっとも、インバルと都響の音色が、言うなれば「アナログ的」なので、その意味ではオーケストラとピアノ・ソロには些か異質なニュアンスが感じられたと言えるかもしれない。だが、それがまた生の演奏会の面白さでもあるのだ。

 フランクの「交響曲」では、インバルと都響のそのアナログ的な音色が━━要するに今日ありがちな、冷徹で機能的な、デジタル的な雰囲気のものとは違うという意味で言っているのだが━━存分に生きて、滋味豊かな演奏を堪能することができた。インバルのつくり出すクレッシェンドが、なかなかに壮大で物凄いのに驚かされる。
 先週のブルックナーと同様、彼の指揮は以前と比べ、オーケストラの引き締めという点で少し自由さが生まれて来たような気もするけれども、都響の演奏は充分に自発性にも富んでいるように思われる。

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