2024-03

2023・2・14(火)ヤン・パスカル・トルトゥリエ指揮東京都響

       サントリーホール  7時

 フォーレの歌劇「ペネロープ」前奏曲、フローラン・シュミットの「管弦楽とピアノのための協奏交響曲」(ソリストは阪田知樹)、ショーソンの「交響曲変ロ長調」というプログラム。コンサートマスターは四方恭子。

 「ペネロープ」はあまりフォーレらしからぬ曲ながら、それでもフォーレはフォーレに違いなく、またショーソンの交響曲は昔ミュンシュ&ボストンのLPを聴いて感激して以来の大の愛聴曲。そしてフローラン・シュミットのそれは、私にとってはナマで全曲を聴くのが初めて━━というわけで、大いに楽しみにしていたのだが‥‥。

 「協奏交響曲」は、魁偉といってもいいような曲だし、演奏する方も大変だったのではと思う。阪田知樹も都響も猛烈な勢いで取り組んでくれたことが感じられて、これは聴き手にとっても貴重な体験であった。
 だが━━トルトゥリエの指揮に大きな疑問が残ったのは他の2曲だ。「ペネロープ」前奏曲は、不思議に分厚く物々しい響きの演奏になっていて、フォーレの清澄な叙情美は殊更に薄められていた。

 更に疑問だらけだったのは、ショーソンの交響曲の方である。この曲は、もっと山あり谷あり、嵐あり安息ありの起伏に富んだ、劇的な流れを備えた作品ではなかったか? 都響がいい音を出していたので壮大感はあったものの、あのように全曲を一本調子で平板に指揮されては、全曲最後の安らぎにあふれた主題の再現さえ、全く効果を成さなくなるだろう。

 話は別だが、昔「ニュース映画」というジャンルの華やかなりし頃、災害の報道の際に流れるBGMで、地震・火災・暴動・洪水などの場合には必ずマーラーの「巨人」の第4楽章冒頭が、そして竜巻のニュースの場合は必ずこのショーソンの「交響曲」の第3楽章冒頭が使われていたことをご記憶の方は、もう今どのくらい居られるだろうか? 
 ただし断っておくが、今日のトルトゥリエの指揮が、そういう意味での迫力を欠いていた、などと言っているのではない。

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4月16日に、フェスティバルホールで東京都響さんの大阪特別公演が開催されます。マーラーの「交響曲第7番」。指揮者は大野和士さん。東京都響さんの演奏は、とても響きが良くて、楽しみにしています!

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