2024-02

2023・2・23(木)デイヴィッド・レイランド指揮東京都交響楽団

        サントリーホール  2時

 ベルギー出身の指揮、デイヴィッド・レイランドが客演。シューマンの「マンフレッド」序曲と「交響曲第3番変ホ長調《ライン》」の間に、モーツァルトの「ピアノ協奏曲第20番ニ短調」(ソリストはティル・フェルナー)を配したプログラム。コンサートマスターは四方恭子。

 レイランドが都響に客演するのは、2021年9月に次ぐ2度目とのことだが、私は前回の客演を聴いていなかったので、今日が彼のナマを聴く最初となる。
 まだ若い世代に属する人だろうと思うが、思いのほかオーケストラから柔らかく温かい響きを引き出し、陰影に富んでしっとりとした和声感を備えた演奏をつくり上げていることに強い印象を受けた。

 特にシューマンの2曲━━暗く悲劇的な「マンフレッド」だけでなく、楽章によっては田園的な解放感を湛えた「ライン」においてさえも、シューマンの「憂いのロマン」を随所に滲ませた音楽を引き出している。最近の指揮者にしては面白い個性の持主、と言えるのではなかろうか。

 モーツァルトもいい。古典的な端整さの裡にロマン的な陰影を滲ませた指揮とでもいうか。所謂ガリガリとした鋭角的なモーツァルトでない、こういうウォームなスタイルのモーツァルトを守り抜いている若い世代の指揮者が今なお居るのだと思うと、好みは別として、何となく安心してしまう。しかも協演のティル・フェルナーが明晰な音の動きでオーケストラと対峙しながら際立つ存在感を示しているので、両者のバランスも絶妙だ。

 フェルナーはそのあと、ソロ・アンコールとしてシューベルトの「即興曲作品142の2」を弾いたが、これまた絶品。ただ、オーケストラを差し置いてのソロ・アンコールとしては、些か長めだったか。

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