2024-03

2023・4・27(木)グザヴィエ・ドゥ・メストレ ハープ・リサイタル

        紀尾井ホール  7時

 元ウィーン・フィルのハープ奏者、グザヴィエ・ドゥ・メストレが来日してリサイタルを行なった。
 ペシェッティの「ソナタ ハ短調」、デュセックの「ソナタ作品35-3」、タレガの「アルハンブラの思い出」、ファリャの「スペイン舞曲」、フォーレの「即興曲作品86」、グラナドスの「詩的なワルツ集」、ドビュッシーの「アラベスク第1番」、ルニエの「伝説」というプログラムで、アンコールはゴドフロワの「ヴェニスの謝肉祭」とドビュッシーの「月の光」だった。

 昔はテクニックを駆使してバリバリ弾いて見せるといった感もあった彼だったが、流石に最近はそんな雰囲気も薄れて来たようである。だが、とにかく上手い。

 彼の演奏はパンチが強いというか、全ての音がまるで琴のそれのように粒立って明晰で、キリリと引き締まっている。往年の名手たちのような、玲瓏たる夢幻的なハープの音色からは遠いところにある。
 それはそれで一つのスタイルだろうから、とやかく言うことはないだろうけれども、ただ疑問なのは、どの作曲家のどの曲も、程度の差はあるにしても、概して同じような音色と表情で弾かれてしまうことで、そのためずっと聴いていると、何か単調な印象を与えられてしまうのだ。

 とはいえ、アンリエット・ルニエの「伝説」のような劇的で起伏の大きな曲になると、彼のハープは余人の及ばぬほどの見事な迫力を発揮、作品に雄弁なドラマ性を備えさせる。これは、今夜の圧巻であった。

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