2024-03

2009・3・13(金)ハンス=マルティン・シュナイトの
神奈川フィル音楽監督お別れ定期

   みなとみらいホール

 ハンス=マルティン・シュナイト(1930年生)が、2007年4月からつとめた神奈川フィルの音楽監督(それ以前は2002年から首席客演指揮者だった)を勇退する。その最後の定期が今日行なわれた。
 前半がブラームスで「悲劇的序曲」「哀悼の歌」「運命の歌」、後半にブルックナーの「テ・デウム」という、希少価値のプログラムである。

 停まってしまうのではないかと訝られるほど、極度に遅いテンポだ。が、どれほど中盤でテンポを落しても、エンディングにいたるや必ず最初のテンポに戻り、引き締めて終結するという具合に、一貫した構築性を失わないシュナイトの指揮なのである。そして遅いテンポの中にも、温かい味があふれている。
 彼の指揮になじんだ神奈川フィルは、その不可能なくらいの遅いテンポを、見事にもちこたえていた。ただ、合唱(神奈川フィル合唱団)にとっては、このテンポは、さすがに苦しいものがあっただろう。
 ブルックナーでのソリストは、平松英子、加納悦子、小原啓楼、青山貴。

   東京新聞演奏会評

 お別れ定期にしては、空席が少なくないというのは意外。私も「モーストリー・クラシック」3月号の「特選館」頁で取り上げておいたのだが、残念ながら効果は薄かったか。オーケストラ側でももっとPRしたらどうなのだろう。
 それにお別れ公演のわりには、カーテンコールのステージの楽員の雰囲気が、客席から見ていても盛り上がらぬ。いや、盛り上がっているのかもしれないが、指揮者を讃えるにしても拍手のジェスチュアは小さく、ただチョコチョコと手先を動かしているのみで、ことごとく控え目だ。ステージの雰囲気が地味なのは、専らコンサートマスターに責任があろう。こういうことは不思議に演奏にも反映するもので、首都圏のオーケストラの中でも神奈川フィルは地味だと言われる一因でもある。楽員たちは、もっと音楽することの悦びを体で表現しては如何なものか。

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