2024-03

2023・6・26(月)マルク・ミンコフスキ指揮東京都交響楽団

      サントリーホール  7時

 ミンコフスキが客演。ブルックナーの「交響曲第5番」を指揮した。プログラムはこれ1曲だけだったが、その重量感たっぷりの濃密な演奏は、強い充足感を与えてくれた。コンサートマスターは矢部達哉。

 全曲の演奏時間はほぼ70分。驚くべき快速テンポだ。重厚な風格に富んではいたが、所謂重々しいタイプの演奏ではなく、むしろ端整な表情を感じさせる「5番」であった。

 この演奏を聴くと、ミンコフスキの狙いは、ブルックナーの音楽を19世紀の後期ロマン派の世界から解放してドイツ古典音楽の世界の中に生かし、明晰、明快な音を以て厳格な大建築をつくり上げることにあったのでは、と思われる。
 もしそうなら、巨大なコラールと、第4楽章にフーガを備えたこの「第5番」は、ブルックナーの交響曲の中では、その狙いに最も適した作品であろう(少なくとも「4番」や「7番」ではこのように行かないかもしれない)。実にユニークなアプローチによる「5番」であり、バロック音楽にルーツを置くミンコフスキならではの大わざである。

 都響の演奏もがっしりとして揺るぎない、立派なものだった。欲を言えば、オーケストラの音がもう少し綺麗だったら、という気はするが━━。

コメント

お疲れ様です。25日芸劇です。
明快でありながら、場面場面の美しさを際立たせて行く演奏で、表面的と言うこともない。ブルックナー音楽と相性も良さそうだ。特筆したいのは、4楽章の二重フーガ。日本人の器用さと極め細やかさを最大限に活かしたと思われる鮮やかな演奏で、これだけでもミンコフスキ=都響は絶賛に値する。

6/25東芸劇、2階席右前よりで鑑賞。木管は倍管。
1-3楽章は常識的なテンポ設定で、きめ細やかで丁寧。弦と木管が美しい。ObとFlの主席はエキストラと思われるが大変うまい。終楽章は一転冒頭から速いテンポ。コラール主題もあっさり開始されたが、終結部の大演壇はテンポを落とし豪快に終わった。金管のダイナミックレンジが狭いのは国内オケの課題と思われるが贅沢を言ってはいけない。コロナ禍前に聞いたネルソンス・ゲヴァントハウスよりずっと良かった。

いつも拝読しています。
先生のご健勝祈念しています。

私は6・26のサントリーで聞きましたが
特に4楽章の快速部分と最後のコーダのテンポ設定の差に
ものすごく違和感ありました。
これがブルックナーなのか?と思いました。
先生のご意見拝聴できたら嬉しいです。

低弦パートの充実!

第2楽章の第2主題、うねるような低弦の響きに支えられた壮大な響きに圧倒されました。こんなに必死になって演奏する都響メンバーを見たのは、マケラの指揮したショスタコーヴィチ以来か、いやそれを上回っていたかも。カーテンコールで、ミンコフスキが真っ先にコントラバスパートに起立を促したのが印象的でした。

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