2024-03

2023・6・28(水)アレクサンダー・ソディ指揮読売日本交響楽団

      サントリーホール  7時

 昨年、東京・春・音楽祭で東京都響を指揮し、マーラーの「第3交響曲」を演奏した(☞2022年4月10日の項)英国の若手、アレクサンダー・ソディが読響に客演、ラフマニノフの「ピアノ協奏曲第3番」(ソリストは反田恭平)と、チャイコフスキーの「交響曲第4番」を指揮した。

 まだ40歳、昨年のマーラーでも感じられたけれども、すこぶるイキのいい指揮者である。チャイコフスキーの「4番」では、オーケストラを思い切り鳴らす。両端楽章では、この曲のもつエネルギーをすべて、恐ろしい勢いと大音響で放出させた。
 だが、ガンガン鳴らす演奏が悪いというわけではないけれども、陰翳の希薄なこういう演奏で聴くと、両端楽章ではそのくどいほど反復されるモティーフや主題の騒々しさが目立って、いやが上にもヒステリックな音楽という印象が強くなってしまう。いかにチャイコフスキー愛好者たる私でも、これには少々辟易させられた。

 ただその代わり、第2楽章での弦のしっとりした暗い美しさや、第3楽章での弦のピッチカートのバランスの良さという点では、この曲の魅力は充分に表出されていたのではないかと思われる。

 コンチェルトの方では、ソディの「もって行き方の巧さ」が、ずっとよく出ていただろう。このあたりは、さすがオペラの指揮で評判を高めているという彼の長所を示しているようだ。
 そして、人気の反田恭平のピアノが、実に自然な起伏感に溢れていて、音色も表情も表面的な煌びやかさに陥らず、それでいて第1楽章の長いカデンツァなどには毅然たる力が漲っている。もう少し音楽に色彩感があってもいいと思わぬでもないが、これは他の長所でカバーされているだろう。
 ソロ・アンコールは、ショパンの「ラルゴ」。彼がショパン国際コンクールで演奏したのは、この曲だったか?「神よ、ポーランドを守り給え」という曲。

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