2024-05

2023・7・2(日)レオシュ・スワロフスキー指揮スロヴァキア・フィル

       サントリーホール  2時

 欧州のオーケストラが続々と来日する時代が蘇って来たのは嬉しいことである。スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団は今日が初日、8日の秋田まで計5回の公演を行うが、最初の2回を客演のレオシュ・スワロフスキーが、あとの3回を現在の首席指揮者ダニエル・ライスキンが振る。

 今日はそのスワロフスキーの指揮で、グリンカの「ルスランとリュドミラ」序曲で幕を開け、オルガ・シェプスをソリストに迎えたラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番」、チャイコフスキーの「交響曲第5番」と続くプログラムが演奏された。

 私はオーケストラが好きなので、ついそちらの方の演奏会ばかりに足を運んでしまうのだが、このところ、ラフマニノフとチャイコフスキーにやたら屡々遭遇するので、少々食傷気味になりかけていないでもない。

 ━━だがそれにしても今日のチャイコフスキーの「5番」は、さすが大ベテランのスワロフスキーの指揮だけあって、オーケストラのバランスは自然な調和を感じさせ、演奏には殊更の誇張も外連もなく、素朴で、伸びやかで、あたたかさがあふれていたのが印象的だった。
 スロヴァキア・フィルの良き伝統を今に伝えるといったタイプの演奏であろう。現・首席指揮者ライスキンが振るとどんな個性が出るのか、これはこれでまた興味を抱かせる。

 ラフマニノフのコンチェルトでも同様。素朴なラフマニノフだ。ソリストのオルガ・シェプス(モスクワ生まれだから本来はオリガだろうが、6歳でドイツに移住したというから、オルガでいいのだろう)の方はまだ若いから、もっと「現代風」の演奏を聴かせるのだけれど、このギャップが、初めのうちはちょっと気にならないでもなかった。

 ソロ・アンコールで彼女が弾いたプロコフィエフの「戦争ソナタ」(第7番の方)の第3楽章が、なかなか鮮やかだった。
 アンコールのもう1曲は、彼女自身が編曲した「Theme from Unravel two」とのことだったが、これはもしかして、あのゲーム・プレイのアレか? だとしたら、そういう音楽がクラシックのコンサートのアンコール曲にも出て来るという、面白い時代になったものである。彼女のリサイタルは7日にトッパンホールで行われるが、どんな雰囲気になるか。

 なお、オケのアンコールは、ブラームスの「ハンガリー舞曲第5番」。これも、最初の「ルスランとリュドミラ」序曲と同様、素朴で、自然なローカル色が出ていて、何となく懐かしい雰囲気の演奏になっていた。

コメント

お疲れ様です。
このオケを聴くのは3度目くらいか。余り印象はない。ローカル色はあるが、今回は技術的にも高度な面を見せていた。チャイコフスキーのホルンなど、倍音を響かせながら、なかなか魅力的。しかし伝統的といえば聞こえはいいが、スワロフスキーの運びは、古臭すぎないか。退屈に聞こえる。コバケンの方が、まだ現代的。

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