2024-02

2023・7・5(水)新国立劇場 プッチーニ:「ラ・ボエーム」

       新国立劇場オペラパレス  2時

 2003年4月にプレミエされ、今回が7度目の上演になる粟国淳演出の「ラ・ボエーム」。5回公演の、今日は4日目の上演。

 大野和士が指揮、東京フィルハーモニー交響楽団と新国立劇場合唱団、TOKYO FM少年合唱団、スティーヴン・コステロ(ロドルフォ)、アレッサンドラ・マリアネッリ(ミミ)、須藤慎吾(マルチェッロ)、ヴァレンティーナ・マストランジェロ(ムゼッタ)、フランチェスコ・レオーネ(コッリーネ)、鹿野由之(ベノア)、晴雅彦(アルチンドロ)他の出演。この中では、特に須藤慎吾の歌唱を讃えたい。

 このプロダクションは、パスクァーレ・グロッシの美術ともども、紗幕をも巧く利用した写実的な舞台で、演技も緻密なので、再演を重ねる意義も充分あるだろう(少なくとも、先日のパレルモ・マッシモ劇場の舞台などよりは、余程よく出来た舞台である)。

 だが私は、今回の音楽面での特徴の第一として、大野和士が東京フィルから引き出した音楽が、素晴らしく雄弁だったことを挙げたい。
 オペラにおけるオーケストラというものは、決して「伴奏者」ではなく、歌手と同様に「主役」の一翼を担う存在なのである。このところ、いくつかの公演で、新国立劇場のピットから響き出すオーケストラの音が大きく、明快で劇的で、発言力の豊かなものになって来ていることは感じられていたが、大野芸術監督によってそれがいよいよ確立されたとすれば、漸くオペラの正常な形がこの劇場でも当然のものになった、と言っていいかもしれない。

コメント

ドイツ後期ロマン派のごとくうねるボエーム。イタリア贔屓の同行者は不満そうでしたが、私は楽しみました。確かに雄弁でした(笑)

観客のマナー、劇場の対応

本公演と高校生のための公演を観賞。
マナーについて、高校生のための公演、7/11公演で、4階バルコニーL側 壁側の座席に着席する御婦人方、隣と列を前後して3人で観賞。公演が始まるまでは終始ペチャクチャお喋り。
第1幕では聴かせどころのミミのアリアで、始めから終わりまで常に咳込む始末。全曲に亘り咳をしていたが、アリアの時には『妨害』か?と思う程。因みにマスクは不携帯。
昔、藤原歌劇団の『ルチア』(オーチャードホール)、佐藤美枝子がタイトル・ロールを務めた公演、アリアの度に携帯電話の着信音が鳴り続けるといったトラブルを思い出す。
第4幕ではロドルフォのアリアで反対R側バルコニー席から、男性が咳込む。

最初の休憩時にレセプショニストから、『咳をする際はマスクをする等の配慮を、』と4階Lバルコニー側で全体にアナウンスをし、その咳込む客にマスクを手渡ししていた。

新国立劇場ではコロナウイルス対応のガイドライン撤廃後、手洗い、咳をする際の周囲への配慮、会話や混雑の回避等のアナウンスは一切していない。
サントリー、オーチャード、ミューザ等は注意喚起のアナウンスは継続している。
ガイドライン撤廃後、コロナ感染者状況は定点把握となり、実情は極めて解りにくい。
意識が薄れ、夏の暑さも増し、過半数が無意識、無防備の状態が加速。
これではコロナの感染は拡大するのに決まっている。
ワクチン接種も次回以降は未確定。前回接種から10ヶ月も経ち、周囲は関心が無くなった人の増加。

レセプショニストに「アナウンスはしないのか?」と尋ねるも、『それはちょっと…。』と消極的。
国立の劇場で、この対応はいかがなものかと感じる。

高校生は公演中は静かに観賞(寝ている?)するも、休憩中はまるで自分の学校で過ごしているかと思う程自由気まま。

マスク、手洗いうがいは継続出来るが、ワクチン接種は当面無く、この有様では感染拡大は想定出来る。

 高校生のための方の公演、石橋栄実さんのミミの方を鑑賞しました。石橋さんらしい情熱溢れる歌唱、演技、素晴らしい内容でした。
 私も上記の方と同じ日の鑑賞でしたが、鑑賞教室の本家、半蔵門の方の国立劇場の公演も、6・7月と久々に行ってまいりました。というのも、この秋、10月で半蔵門の方は1度閉場して、6年後位に新しい劇場を立ち上げるので、この劇場では最後の鑑賞教室だったためです。
 前置きが長くなりましたが、初台の方は上記の方のご指摘のように、半蔵門の劇場よりも、高校生、あるいは初心者の方々へのアナウンス、マナー喚起が少ないように私も感じています。また、何より、教育的、普及的な公演なのですから、そうした、アナウンスは、とても重要な要素のはずです。
 理論手過ぎるかも知れませんが、歌舞伎が町人、庶民階級や農村で育ち、広まった後に洗練された文化であるのに対し、クラシック音楽は、基本的に貴族階級あるいは聖職者の世界で発生し、ブルジョワを中心とした市民階級の中で洗練され、大衆化し、広がったものです。基本的に、そうした経緯を考えても、また、音楽的な内容や繊細さから考えても、演奏会でのマナーは、歌舞伎、文楽など日本の伝統芸能よりも守られてしかるべきと考えます。
 この点で、いくつかの会場を除いて、クラシックのコンサート会場は、私も、注意喚起が足りないように感じますし、そのため、多くの聴衆はもちろん問題はないのですが、状況無視のブラボー、大きすぎる、うるさい拍手など、独りよがりで、周囲への気遣いに欠ける困った人の割合は、残念ながら、相対的に多いと思います。
 半蔵門の方の鑑賞教室は、公演前の解説も工夫されて、面白く、その中でマナー喚起もおこなっています。新劇場に向け、半蔵門のスタッフの方々も今後、忙しいとは思いますし、畑も違う所ですが、時間が許すようであれば、初台の方の状況も見て考察、アドバイスしていただくと良いように思います。

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