2024-03

2009・3・20(金)地方都市オーケストラ・フェスティバル2009
児玉宏指揮大阪シンフォニカー交響楽団

   トリフォニーホール マチネー

 今年の同フェスティバルへの参加オーケストラは2団体のみとあって、例年と比べるとちょっと寂しい。が、先陣を切ったこの大阪シンフォニカーの演奏内容は、充分に優れたものであった。

 音楽監督・首席指揮者の児玉宏の指揮で、プログラムは、エルガーの「セレナード ホ短調」、R・シュトラウスの「4つの最後の歌」(ソロは佐々木典子)、アッテルベリの「交響曲第6番」――最近の児玉=大阪シンフォニカーの路線の一端を窺わせる選曲である。
 このオーケストラが、児玉が音楽監督に就任してからというもの、ありきたりの名曲主義から脱却し、ふだん聴く機会の少ない曲を大幅に取り入れたレパートリーでプログラムを組むようになっているのは周知のとおりだ。
 背水の陣を敷かなくてはならぬ状態に追い込まれている大阪のオーケストラ界にあって、プログラミングにユニークな特徴を備え、際立った個性を主張しようという姿勢は立派である。

 冒頭、弦の瑞々しい音色が拡がるエルガーの「セレナード」が美しい。
 2曲目の「4つの最後の歌」は、オペラでの経験豊かな児玉の本領発揮ともいえる演奏だ。歌のソロ、あるいは主題を支える管弦楽の鳴らし方がきわめて巧いのである。特に「眠りにつくとき」での、ヴァイオリン・ソロを囲む管弦楽の柔らかい和音が囁くように移行していくあたり。これほど慈しむような玲瓏たる響きで歌わせた演奏は稀だろう。

 そして、スウェーデンの近代作曲家アッテルベリの交響曲は、今日の目玉ともいうべき曲。ナマで聴くと、実に面白い。もちろんシリアスな作品だが、全く近代音楽っぽくなく、第1楽章などに演歌か民謡みたいなフシが出て来るところもニヤリとさせられる。

 お客さんが少ないのは意外だったし、はなはだ残念であった。

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