2024-02

2023・7・28(金)フェスタサマーミューザKawasaki 大野和士指揮都響

      ミューザ川崎シンフォニーホール  7時

 「耳から納涼♪北欧名曲選」と題されたコンサートで、東京都交響楽団を音楽監督の大野和士が指揮し、ニールセンの狂詩曲風序曲「フェロー諸島への幻想旅行」、グリーグの「ピアノ協奏曲」(ソリストは久末航)、シベリウスの「交響曲第2番」を演奏した。コンサートマスターは山本友重。

 このフェスタは、毎回プレトークがあるらしい。大野さんのプレトークはいつも面白く、舞台を下手から上手まで動きまくって身振り手振りたっぷりにやってくれることもあるので(これに匹敵する指揮者は、ヤマカズさんだけだろう)早めに会場に行ってみたのだが、今日は事務局のえらい人による司会付きで、クソ真面目な話ばかり、しかも20分間という触れ込みが僅か10分で終了、拍子抜け。

 さて演奏の方だが、ニールセンの序曲は(せっかく紹介してくれたのに)あまりピンと来なかったものの、グリーグのコンチェルトを弾いてくれた久末航(ひさすえ・わたる、2017年ミュンヘン国際音楽コンクールで第3位および特別賞受賞)の清澄で爽やかな演奏と、それに呼応したかのような大野と東京都響の不思議に明るい音色の演奏により、この曲に対する既存のイメージを一新させられた快さに浸ることができた。
 特に第3楽章に至るや、彼のピアノが俄然スケール感を増し、大きく聳え立って来たのに驚いたが、この人の演奏には今後注目したいところだ。
 彼がアンコールで弾いたリストの「泉のほとりで」も、まるでシューマンかと思えるような流麗で優しい表情。

 休憩後のシベリウスの「第2交響曲」では、グリーグから音色を一転させた重厚で物々しさも湛えたオーケストラの響きが面白い。この曲から「納涼」を感じるのは、いくら何でも無理だろうと思われるが、とにかく定石通り豪壮なクライマックスを築いて演奏は結ばれた。曲の前半ではオケの音が何か飽和的で、バランスの悪さを感じさせたものの、第4楽章では均衡を取り戻した。やはり都響にとっては、このホールは勝手が違うのか? 
 その点、このホールをホームグラウンドとする東京響は、いつどんな音を出しても、実に均衡豊かな響きになる。━━ホールとオケの相性というものを考えさせられた一例である。

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