2024-03

2009・3・22(日)地方都市オーケストラ・フェスティバル2009
マルティン・トゥルノフスキー指揮 群馬交響楽団

     すみだトリフォニーホール (マチネー)

 群馬交響楽団の演奏は、これまでにも数え切れないほど聴いてきたが、この十数年ばかりは高関健(前音楽監督)の指揮による演奏ばかりだった。1998年から首席客演指揮者をつとめているマルティン・トゥルノフスキーの指揮では、私は怠慢の限りで、一度も聴いたことがなかった。
 したがって、今日が初めてだったのだが――それにしても、何と見事なドビュッシーの交響詩「海」の演奏だったであろう! 

 音楽が温かく、名状しがたい快さに満ちている。たとえばサロネンの怜悧で明晰な音色のようなものとは正反対の、ヴェールのかかったような陰翳に富む響きだが、不思議に懐かしい感情を呼び起こすような演奏なのだ。
 とりわけすばらしかったのは第2曲「波の戯れ」の後半、曲が高揚していく個所での息詰まるような緊張感、そしてそれが沈静化した個所での曰く言いがたい安堵感。
 トゥルノフスキーという人が一部のファンに絶大な人気と支持を受けている理由が那辺にあるかを、遅まきながら解ったような気がする。いや、まだ遅くはないだろう。彼の指揮をこれからももっと聴いてみたい。

 その他の2曲も濃い演奏だった。チャイコフスキーの幻想序曲「ロメオとジュリエット」、それにチェコの若い女性ピアニスト、ヤロスラヴァ・ピエフォチョーヴァーがソロを弾いたプロコフィエフのピアノ協奏曲第3番。このピアノもいい。

 もちろん、群響も相変わらず見事だ。あのアコースティックの悪い高崎のホールをフランチャイズにしていながら、どうしてこんなにバランスのいい音を出すオーケストラになっているのだろうと、高関時代からずっと感心していた。今日も弦をはじめ、フルート、トランペット、ホルンなどが魅力的な響きを聴かせてくれた。

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