2024-03

2023・9・23(土)トレヴァー・ピノック指揮紀尾井ホール室内管弦楽団

       紀尾井ホール  2時

 首席指揮者トレヴァー・ピノックとの紀尾井ホール室内管弦楽団(KCO)9月定期。
 今回はメンデルスゾーン・プログラムで、オラトリオ「聖パウロ」序曲、「詩篇第42番《鹿が谷の水を慕うが如く》」、後半に「交響曲第2番《讃歌》」という珍しい選曲である。
 協演の声楽陣は新国立劇場合唱団、ラゥリーナ・ベンジューナイテ(S)、マウロ・ペーター(T)、湯川亜也子(S)。コンサートマスターはアントン・バラホフスキー。

 「第2交響曲《讃歌》」は、不思議にこのところ、東京のコンサートで聴く機会が多い。私も今年、5月に沼尻竜典と新日本フィルが、8月に鈴木優人と東京響が演奏したのを聴いている。いずれもいい演奏だったけれども、トレヴァー・ピノックが指揮した今日のそれは、音楽全体における隙のない緊迫感という点で、際立った特徴を示しているだろう。

 祈りの音楽がとどまることなく陶酔的に盛り上がって行く演奏は、キリスト教徒ではない私にさえ、感情の昂揚をもたらしてくれる。もともとあまり好きではないこの曲なのだが、今日ほどドラマティックな性格を感じて驚嘆させられたことは、これまでになかった。

 ピノックがメンデルスゾーンの宗教曲系作品でこんな大技を示す人だったとは、実のところ今初めて認識した次第で、それだけに喜びも大きい。
 2人のソプラノの好演も印象的で、特にベンジューナイテの輝かしく気持の良い純な声が素晴らしい。彼女は「詩篇第42番」でも嘆きの感情を見事に歌い上げていた。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

«  | HOME |  »

























Since Sep.13.2007
今日までの訪問者数

ブログ内検索

最近の記事

Category

プロフィール

リンク

News   

・雑誌「モーストリー・クラシック」に「東条碩夫の音楽巡礼記」
連載中