2024-03

2023・9・25(月)庄司紗矢香~フランスの風

      サントリーホール  7時

 ヴァイオリンの庄司紗矢香を中心に、ピアノのベンジャミン・グローヴナー、それにモディリアーニ弦楽四重奏団が顔を揃えたステージ。
 ドビュッシーの「ヴァイオリン・ソナタ」、ラヴェルの「弦楽四重奏曲」、ショーソンの「ヴァイオリン、ピアノと弦楽四重奏のための協奏曲」という素晴らしいプログラム。

 そして、この3曲の前に、武満徹の最初期のヴァイオリンとピアノのための小品「妖精の距離」と、「彼がその曲の作曲に当たって着想を得た」という瀧口修造の詩「妖精の距離」の朗読(大竹直)が置かれていた。

 詩の朗読から武満徹の作品の演奏へ移り変わる雰囲気もなかなかよく、更にその「妖精の距離」の音楽に滲むフランス風の曲想が、次のドビュッシーのソナタへの流れの中にぴたりと決まる。
 庄司紗矢香としては珍しい(私が聴いていなかっただけかもしれないが)フランスものの演奏が実に美しく、グローヴナーのピアノもドビュッシーの清楚な雰囲気を再現して、このあたり、快い陶酔に誘われた。

 次のモディリアーニ弦楽四重奏団のラヴェルもよかったが、やはり何と言っても、全員の協演で熱演が繰り広げられたショーソンの長大な協奏曲こそは、今夜の白眉であったろう。
 もともとナマではめったに聴ける機会のない作品だが、最初から最後までいささかの緩みもない濃密な構築と、瑞々しさと、美しさに満ちた今夜の演奏を聴いて、この曲の魅力を改めてじっくりと味わうことができた。モディリアーニ四重奏団が響かせるトレモロの素晴らしい力感。その上に屹立して音楽をリードして行く庄司紗矢香のヴァイオリン・ソロは雄弁で、ひときわ映えていた。
 この曲で、これほどスリリングな演奏を聴いたことはかつてなかった、という気がする。

コメント

大阪で拝聴しました!

大阪の住友生命いずみホールでの同プログラムを拝聴しました。武満徹さんの「妖精の距離」の朗読から始まる演奏。ワクワクする瞬間でした。私は、庄司紗矢香さんが大好きですが、フランス音楽を拝聴するのは初めてです。とりわけ、ショーソンの協奏曲は、見事な表現力でした。ピアノのグローヴナーさん、モディリアーニ.カルテットさんも素晴らしかった。フランス音楽を堪能させていただきました。Bravi!!

 9/25の演奏を聴きました。ソリストのヴァイオリンもさることながら、モディリアーニ弦楽四重奏団の第2ヴァイオリンとヴィオラが特に雄弁だったと思いました。
 さて、庄司紗矢香によるフランスものの演奏ですが、当方の手元にある記録によれば、2009年1月16日に大阪のいずみホールでメシアンの「主題と変奏」を聴いたことが記されていました(ピアニストはイタマール・ゴラン)。これ以外はブロッホやブラームスのソナタだったので、確かに「珍しい」と思います。

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