2024-03

2023・9・29(金)ハインツ・ホリガー指揮大阪フィルハーモニー交響楽団

       フェスティバルホール  7時

 ハインツ・ホリガー、今度は大阪フィルに客演して、またまた元気なところを見せた。

 第1部では、まずルトスワフスキの「オーボエとハープのための二重協奏曲」(約20分)を吹き振りし、続いてプログラムにはなかったルトスワフスキの「三つの断章」からの「マギア」という小品をハープ・ソロとの協演で吹き、さらにホリガー自身の作品「音のかけら」(約15分)を指揮。
 そして第2部では、シューベルトの「交響曲第8番《ザ・グレイト》」を、リピート指定を全て遵守しての60分をエネルギッシュな指揮ぶりで演奏する、という具合である。
 ハープのソロは平野花子、コンサートマスターは崔文洙。

 「二重協奏曲」は、打楽器群と小編成の弦楽器群との組み合わせによる作品。オーボエの音色もアンサンブルも非常に鋭角的で、衝撃的な打撃にも事欠かない。1980年の作で、初演したのもホリガー夫妻だったというから、彼にとっては特別な思いのこめられた曲であったろう。これは圧巻の演奏であった。
 また、自作の「音のかけら」は大編成の管弦楽作品だが、断片的なモティーフが頻繁な休止を挟みつつ閃き、呟き、交錯して行く。響きが多彩なので、散漫という印象は全くない。

 「ザ・グレイト」は14型編成が採られ、演奏は常にアニマート、活気にあふれて突進する。
 総じて速いテンポが採られていたが、第2楽章の後半、最強奏の頂点を築いたあとの個所で、まるで精神が疲れ切ったか、あるいは音楽の高潮の意味をもう一度考え直すか、とでもいったように、極度にテンポを落したのが意外で、興味深かった。
 ただしその後、以前のテンポに戻るあたりの呼吸に何となく自然さを欠き、もどかしさを感じさせたが、━━この辺りはオーケストラとの呼吸が未だ合っていないような感で、明日の公演ではもっとうまく行くかもしれない。

 この楽章半ばの、あの有名なホルンの個所でも、オーケストラのバランスに些か粗っぽさを生じさせていたこと、そして演奏全体の緊密度という点でも少々物足りないものがあったことなども、2日目に期待したいところだ。

 全曲最後のハ長調の和音には、稀なほどの大きなディミニュエンドが付されていた。「最後の部分は・・・・凱歌でもなんでもない。いわば疲れ果てた末の中断なのです」というホリガー自身のコメント(ソニークラシカルCD解説/プログラム冊子より引用)とともに、いろいろなことを考えさせる。

コメント

ホリガーさんの吹き振り

東条先生もいらっしゃってたのですね。私は、急用があり、前半だけしか拝聴できませんでした。残念!ルトスワフスキの「二重協奏曲」は、圧巻でした。「音のかけら」も素晴らしかったです。大阪フィルさんも熱演でした。「ザ.グレイト」も拝聴したかったなあ!それでも、ホリガーさんの吹き振りを拝見拝聴できて、良かったです!Bravi!!

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