2023-12

2023・10・28(土)佐渡裕指揮新日本フィルハーモニー交響楽団

       すみだトリフォニーホール  2時

 今年4月に新日本フィルの音楽監督となった佐渡裕、彼の新シーズンの定期第1弾は、ハイドンの「交響曲第44番《悲しみ》」と、ブルックナーの「交響曲第4番《ロマンティック》」というプログラムで始められた。コンサートマスターは崔文洙。

 2曲とも、オーケストラの柔らかい響きが快い。音楽は佐渡裕らしく骨太で豪壮な構築だが、昔の彼のような力任せの演奏といった雰囲気はもう消えて、何か楽々とした余裕のようなものが増して来たことが感じられるようだ。
 今回は、1階席の上手側後方入り口に近い、バルコニー席の屋根がかぶさった所の端の席で聴いたのだが、ハイドンの交響曲では、オーケストラがこの上なく豊潤な音に聞こえた。

 ブルックナーも同様、第1楽章冒頭ではステージの奥の方から響いて来るホルンのソロがたっぷりと伸びやかな音だったのにまず魅惑され、次いで最強奏で轟きはじめたオーケストラの重量感と、厚みのある豊かな拡がりを持った音に、言いようのない安堵感を覚えた次第である。
 このトリフォニーホールは、場所によってかなり音が違うので、別の席で聴けばまた異なった印象を得たのかもしれないが、とにかく前述の席で聴いた限りでは、私は新日本フィルから久しぶりで安定した、かつスケール感のある演奏が聴けた━━と、そう思ったのは確かなのである。

 ただ、欲を言えば、この演奏には未だに大味なところもないとは言えず、それがこれからの課題だろうな、と思わないでもなかった。ともあれ、佐渡と新日本フィルの今後の共同作業に期待しよう。

コメント

佐渡裕

周回遅れのコロナにかかってしまい、病院の外出禁止令に従って、行けませんでしたが、いい演奏だったようで、良かったです。佐渡裕と言う人は、表面の派手さとは裏腹に、音楽自体は地味な印象で、だからこそトンキュンなのかも知れませんが、もう少し強烈な個性が欲しいところです。来年何回か聞くので、そこで、答え合わせをします。

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