2024-03

2009・3・26(木)ユベール・スダーンと東京交響楽団のリハーサル
ブルックナーの「交響曲第7番」

  ミューザ川崎シンフォニーホール

 29日にオペラシティで演奏されるブルックナーの「第7交響曲」は、27日と28日にN&Fによりセッション・レコーディングされる。その取材を兼ね――というよりは自分の勉強のためと言った方がいいが――それに先立つリハーサルを聴きに行った。
 スダーンの練習は、昔から非常にこまかい。なので、こちらもしかるべき位置に座ってスコアを拡げて聴いていると、ふだん何気なく聞き過ごしている個所が如何に美しくすばらしいか、教えられるところがきわめて多いのである。

 たとえば、第3楽章のトリオ。スダーンは、弦楽器の主題の各フレーズを、あたかも歌の詩節のように有機的な関連を持たせて演奏するよう、綿密な指示を繰り返した。これで、ほぼ40小節間に及ぶトリオの第1部分が大きく弧を描くような形に構築される結果になり、ブルックナーが如何に「歌う」作曲家だったか、ということが、常よりも浮き彫りにされるのである。
 同じトリオの、【C】以降についても同様だ。ppで始まる主題が、弧を描くように問いかけと答えを繰り返す形でふくらみ、上昇し、そして沈潜に向かう。何度となく聴いてきた作品だが、それが本当に新鮮に聞こえるのだ。

 ついでながら、このトリオ部分の弦のパートの音楽は、すばらしい。管が入って悪いと言うのでは決してないが、リハーサルとして(管を休ませ)弦だけで演奏してみると、最後にpppで引き伸ばされる和音(ふだんは管に隠されて聞こえない)がどんなに安息感にあふれて美しいか、それはもう陶然とさせられるほどである。東響の弦がまた、すばらしく音がいい。

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