2023・11・11(土)NISSAY OPERAのヴェルディ「マクベス」
日生劇場 2時
指揮・沼尻竜典、演出・粟国淳によるヴェルディの「マクベス」。
ダブルキャストによる今日の歌手陣は、今井俊輔(マクベス)、田崎尚美(マクベス夫人)、伊藤貴之(バンクォー)、宮里直樹(マクダフ)、村上公太(マルコム)、森季子(侍女)その他の人々。合唱がC.ヴィレッジシンガーズ、管弦楽が読売日本交響楽団。吉崎裕哉(ダンカン王)らダンサー陣も重要な役割を果たす。
紗幕を活用して、照明(大島祐夫)に趣向を凝らし、暗い霧の彼方あるいは神秘な幻想の中で悪夢が展開されて行くといったような、暗い舞台ですべてが語られる演出は、これなりに効果的だ。もともと亡霊やら魔女やらが活躍するオペラだから、妙にリアルにやるよりは、こういう暗い舞台の方がより怪奇な雰囲気がつくれるはずで、好ましい。
沼尻竜典と読響は、大団円の場面━━今回は戦いから一気に勝利の合唱に続く版が使用されていた━━でスペクタクルな効果を生み出したが、前半ではもう少し音楽にスムースな流れをつくって欲しかったところ。
歌手陣ではマクダフ役の宮里直樹が一貫して快調な歌唱を聴かせてくれた。休憩1回を含み、終演は4時55分頃。
この上演は、「日生劇場開場60周年記念公演」と銘打たれていた。もう60年! ベルリン・ドイツオペラがやって来て、ベームやマゼールらの指揮で「フィデリオ」「フィガロの結婚」「トリスタンとイゾルデ」「ヴォツェック」を上演した、あの沸き立つような開館記念公演のことが、昨日のことのように思いだされる。劇場の内部があの頃と全く同じ鮮度を保っているのも嬉しく、暫し客席から周囲を眺め回し、センチメンタルな感情に浸る。
終演後、サントリーホールへ向かう。
指揮・沼尻竜典、演出・粟国淳によるヴェルディの「マクベス」。
ダブルキャストによる今日の歌手陣は、今井俊輔(マクベス)、田崎尚美(マクベス夫人)、伊藤貴之(バンクォー)、宮里直樹(マクダフ)、村上公太(マルコム)、森季子(侍女)その他の人々。合唱がC.ヴィレッジシンガーズ、管弦楽が読売日本交響楽団。吉崎裕哉(ダンカン王)らダンサー陣も重要な役割を果たす。
紗幕を活用して、照明(大島祐夫)に趣向を凝らし、暗い霧の彼方あるいは神秘な幻想の中で悪夢が展開されて行くといったような、暗い舞台ですべてが語られる演出は、これなりに効果的だ。もともと亡霊やら魔女やらが活躍するオペラだから、妙にリアルにやるよりは、こういう暗い舞台の方がより怪奇な雰囲気がつくれるはずで、好ましい。
沼尻竜典と読響は、大団円の場面━━今回は戦いから一気に勝利の合唱に続く版が使用されていた━━でスペクタクルな効果を生み出したが、前半ではもう少し音楽にスムースな流れをつくって欲しかったところ。
歌手陣ではマクダフ役の宮里直樹が一貫して快調な歌唱を聴かせてくれた。休憩1回を含み、終演は4時55分頃。
この上演は、「日生劇場開場60周年記念公演」と銘打たれていた。もう60年! ベルリン・ドイツオペラがやって来て、ベームやマゼールらの指揮で「フィデリオ」「フィガロの結婚」「トリスタンとイゾルデ」「ヴォツェック」を上演した、あの沸き立つような開館記念公演のことが、昨日のことのように思いだされる。劇場の内部があの頃と全く同じ鮮度を保っているのも嬉しく、暫し客席から周囲を眺め回し、センチメンタルな感情に浸る。
終演後、サントリーホールへ向かう。